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さきたま杯

  • 2013年05月28日(火) 18時00分
 中央500万下から名古屋に再転入したサイモンロードが力をつけてきた。距離的なこともあったかもしれないが、名古屋大賞典は逃げて離された4着と惨敗だったが、前走かきつばた記念は惜しい3着。外枠からティアップワイルドを制してハナを奪うと、4コーナーまではまったく楽な手ごたえ。慌てて追ってきたティアップワイルドに直線で交わされ、ゴール寸前ではダノンカモンにもとらえられて3着だったが、十分に見せ場はあった。そのかきつばた記念が、外枠からハナを奪うまでに脚を使ったのに対して、今回は2番枠に入っておそらく楽にハナが奪えるだろう。ならばティアップワイルドに対して逆転できる可能性は十分にある。輸送に初コースという課題はあるが、それさえ克服できればチャンスはある。1着固定とかではなく、あくまでも連軸の中心ということで、期待も込めての本命。

 セイクリムズンは、昨年はこのレースまで4連勝。今年はその昨年ほどの勢いがなく、前走かしわ記念でも5着だったが、今回はメンバーが格段に楽になる上に得意の1400メートル戦。そして岩田騎手が鞍上に戻ってきた。岩田騎手はさきたま杯過去5年で4回騎乗して4勝という成績を残している。秋に向けてここで弾みをつけたいところ。

 ティアップワイルドは、勝つときは鮮やかだが、負けるときもあっさりというタイプ。前々走の東京スプリントは馬群に包まれて力が出せなかった。今回は外枠だけに包まれる心配がない。サイモンロードの2番手を楽に追走できれば、かきつばた記念の再現となるかもしれない。ただ左回りは5戦して4着が最高という成績がちょっと気になる。

 テスタマッタは、忘れたころに好走することがあるので侮れない存在。ただ、1400mの距離自体経験が少なく、特に地方の1400mは今回が初めて。

 ダイショウジェットは10歳だがまだまだ元気。黒船賞ではセイクリムズンにクビ差まで迫る2着で、かきつばた記念も4着とはいえ、勝ったティアップワイルドからはコンマ5秒差だった。浦和はオーバルスプリントを制している舞台でもあり、特にコーナーを4つ回る地方の1400mで結果を残している。グレード勝ちがないため別定重量的にも有利。

 ナイキマドリードは、さきたま杯は一昨年1着に昨年2着。そのほかゴールドCを連覇しているように、浦和はもっとも得意とするコース。近走、中央との交流では苦戦しているが、浦和コースなら上位争いの可能性もある。

◎サイモンロード
○セイクリムズン
▲ティアップワイルド
△テスタマッタ
△ダイショウジェット
△ナイキマドリード

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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