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祭りの後

  • 2013年05月31日(金) 18時00分
日本ダービー当日の東京競馬場

日本ダービー当日の東京競馬場

 日本ダービーが終わりました。日本では毎週の様に競馬が行われ、競馬に携わる方の真剣度合いは変わらないとはいえ、やはり日本ダービーにかける気持ちというのは憧れや誇りも交じり、格別なものなのでしょうね。

 三歳の春のクラシックの総決算。三歳にだけ開けられる門を潜れるのは僅か18頭。

 7197頭の中の18頭。そして勝ったのは、一番人気のキズナでした。

 このレースで一番人気という事は、三歳馬で一番支持を受けている事も示します。人気というのはその文字通り”人の気”ですから、実力を持って、ファンの気持ちを背負い、キズナは堂々と自分のスタイルの競馬で勝ちました!!

 京都新聞杯同様、後ろからの競馬で、直線では少し前が窮屈になり、そこでギアが落ちた様にも見え、私の目には「あ〜・・・駄目だ・・・・三着、せめて三着に・・・!」と固唾を呑んで見守っていましたが、そこからが不思議でした。

 東京コースのゴールはこんなに遠かった?と思えたんです。キズナがグングン伸びた、というよりもゴールがキズナを待ってくれている様な、そんな風に見えた、正に武豊マジックを見せられた様な感覚でした(@_@)!!!

 二着エピファネイアはパドックでは大人しすぎる程大人しく見えたのですが、これは陣営の精神ケアによるものだったのでしょうか。レース中は躓いてスムーズとも言えませんが、それでも折り合いは前走よりもグンと良くついている気がしました。

 三着アポロソニックは、他馬を制して果敢に先頭を勝ち取り、ゴール手前まで踏ん張り通したのは凄いですよね。前の二頭には差されましたが、三着争いをした他の二頭にはハナ・ハナ差凌ぎきりました!!

 二番人気のロゴタイプは好位で進めて直線もっと伸びてくるのかな、と思いましたが五着まで。距離が長かったのでしょうか??

 こう見ると、其々が其々のスタイルの競馬で勝負出来て決まったダービーだったのではないかな、と思い、とても楽しめました(^−^)

 私は当日はグリーンチャンネルのパドック進行でした。パドックでは今年初の試み、ダービーのパドックを対象に”ベストターンドアウト賞”が行われたんですよ♪

 手入れが行き届き、パドックで最も美しく見えた馬の担当厩務員に贈られる賞で、厩務員の身だしなみも審査対象となるんだそうです。

 私は桜花賞やオークス等の煌びやかに着飾って登場する馬たちを想像していたのですが、実際はそうでは無かったのに驚きました!

 例えば、髪を三つ編み等に結って貰っていたのは18頭中3頭ほど。着飾るというよりも、その馬の健康状態からくる肌艶だとか毛並の良さで勝負されている様でした。

 流石です。素で勝負、という事ですね。恐れ入りました。馬を引く陣営の方もビシっときまっていて、それはそれは格好良かったんですよ(*^-^*)

 第一回となるこの賞の受賞はレッドレイヴンと青野泰允助手(美浦・藤沢和雄厩舎)に贈られました。

 外国の大きなレースでは行われているこの賞、ダービーに出走させる陣営の心意気もより上がるでしょうし、何よりこれまでの努力を表彰するというのは素敵です。

 パドックを見ている私も「どの馬が表彰されるかな、どの陣営が選ばれるかな。」といつもより全体的に見る事も出来、とても楽しかったです。

クラシックカーが飾られていました☆

クラシックカーが飾られていました☆

 今年は、それ以外にもイベントブースやキッチンカーなどが目立つ場所にセッティングされていたり、期間限定の庭園ではダービーのルーツであるイギリスにちなんで、華やかな庭園やロンドンバス、クラシックカーが飾られていました☆大国魂神社の山車も来ていたんですよ☆

 普段は競馬場に来ない人も来るダービーですから、このようにお祭りムードを高め、一日中浮かれられるムードを作ってくれると”競馬場に行った事が無いの”という友人も誘いやすいですよね♪競馬ですからレースが面白いのは勿論ですが、競馬場を楽しめる場所に、というJRAさんの想いが感じられて、例年以上に良い一日だったなぁと感じました!

 さて今週の安田記念!注目はグランプリボス、カレンブラックヒル、ショウナンマイティ、ダークシャドウ、ヴィルシーナに香港馬のグロリアスデイズ、ヘレンスピリットを加えた七頭☆香港馬は、どうしても怖い存在。切る事は出来ませんよね〜(*_*)

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1979年11月22日生まれ、大阪府出身。フリーキャスター・リポーター。 グリーンチャンネル「先週の結果分析」ではキャスターとして、また「中央競馬中継EAST」ではパドックアナウンサーとして出演している。

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