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前走も芝2200mの馬に注目

  • 2003年09月22日(月) 11時15分
 セントライト記念はあまりの馬場の悪さに「2400mとしか思えないタイムの2200m」になってしまったが、今週のオールカマーはおそらく「普通の2200m」として実施できることだろう。

 この中山2200m、施行数そのものが少ない距離設定だけに、なかなか予想も難しい。外回りだけにより本格派色が強く、スタミナたっぷりの馬が勝つかというと、4角まで緩めのラップが続いてむしろスタミナ色の薄い馬が来たりもする。しかし一方で、きちんと2200m以上のスタミナを持った馬が勝つこともある。

 スタミナを単純に距離から計れるわけではないが、一応の目安として中山芝2200m戦出走馬の「前走距離別成績」を見ると、次のような傾向に気付く。

 1.勝率や連対率ベースで距離延長馬と距離短縮馬を比べると、圧倒的に距離短縮馬の方が高い数値を示している

 2.一方で複勝回収率ベースでは、距離延長馬の方が高い

 3.しかしその源は下級条件で、しかもダートの1200mや1600mから来て激走した馬がいるためである

 ということは、オープンで毎年ほとんどの登録馬が前走芝を使われているオールカマーにおいては、距離短縮タイプ=長いところを使われてきた馬、を買うのがいいということになる。

 しかしここで忘れてはならない存在がひとつある。「前走も芝2200mだった馬」だ。このタイプは前走距離別に見ても最高水準の連対率を誇り、しかも回収率も単139%・複92%と高い(1993年以降、今年の春開催までの実績)。

 理想は前走も芝2200mの馬、それがいなければ「過去に芝2200mに好走歴のある馬」だ。前者に該当する馬は登録馬中に3頭いる。この3頭をすべて外す買い目は避けたいところだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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