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東京スプリント

  • 2014年04月01日(火) 18時00分


 ノーザンリバーの昨秋以降の充実ぶりが目を引く。京都のオープン特別から中山のカペラSを連勝。根岸Sでも2着に好走し、フェブラリーSは4着だが、ホッコータルマエ、ベルシャザールという、その後ドバイワールドCに遠征した2頭に続いての4着だった。特にダート1200mは5戦2勝、2着3着各1回と崩れない。地方のダートは盛岡・クラスターC(ラブミーチャンの3着)の経験だけで、あとは大井コースがどうか。外枠は必ずしも悪くないが、初めての中央馬はスタートで滑って出遅れたり、4コーナーであまりに外を回らされたりという心配はある。たださすがにそうしたことは予想できることではなく、現時点での1200mでの能力ならこの馬が最上位。

 ラブミーチャンが引退し、地方馬としてダート短距離戦線で今年期待がかかるのがセイントメモリー。昨年は5連勝でJpnIIIのオーバルスプリントまで制し、全国にその名を知らしめた。JBCスプリントはさすがに相手が強かったこともあって5着だが、当初陣営はJBC遠征にはあまり積極的ではなかった。それでもハナを奪って見せ場をつくり、地方最先着の5着は、あらためてこの馬のスピードを十分に見せた。今回はそれ以来5カ月ぶりの実戦だが、休み明けも悪くはない。

 黒船賞で見事3連覇を果たし、8歳でもまだ衰えを見せていないセイクリムズンは、この東京スプリントでも、一昨年1着、昨年2着と結果を残している。とはいえ陣営は年齢を重ねてズブさが出てきているとのことで、昨年はダートのマイル戦にも2度挑戦。連戦連勝の一昨年ほどの勢いや、この距離に対するキレに疑問が残るため、今回は狙いを下げて▲まで。

 ジェネラルグラントは、4歳初戦のフジノウェーブ記念を快勝して、新境地を切り開いてみせた。3歳時は期待馬としてクラシック路線を進んだが、やはり距離はちょっと長かったとのこと。今後は1400〜1600mを中心に使われていくようで、今回はデビュー戦以来となる1200m戦がどうか。

 セレスハントは3年前にこのレースを制し、昨年も3着と好走。近走の成績からは勢いが感じられないが、もともと穴馬タイプだけに警戒は必要。

 ティアップワイルドもこの距離でこそだが、昨年のかきつばた記念を制して以降は、地方のダートグレードでも1秒前後の差をつけられて負けている。恵まれて3着までか。

 地方勢では船橋記念3連覇のナイキマドリードにも期待したいところだが、大井1200m戦は2010年のアフター5スター賞(2着)を最後に馬券圏内がなく、この舞台は向いていない。

◎ノーザンリバー
◯セイントメモリー
▲セイクリムズン
△ジェネラルグラント
△セレスハント
△ティアップワイルド

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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