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マリーンカップ

  • 2014年04月08日(火) 18時00分
 ワイルドフラッパーのエンプレス杯でのレースぶりは圧巻だった。メーデイアの抜けた牝馬同士では、おそらく実力は抜けているだろうとは思ったが、左回りの中京や、2000mの梅田Sで、いずれも二桁着順で負けていたように不安材料がないわけではなかった。しかし蓋を開けてみれば2着以下をまったく寄せつけずの圧勝。ホクトベガが地方初遠征となったエンプレス杯を思い出した。当時は6月に行われていたのだが、同じように強い雨の降る水の浮いた不良馬場で、直線でもほとんど持ったままで、2着でどれだけ差をつけるんだというレース。ワイルドフラッパーは2着に2.2秒差だが、ホクトベガはなんと3.6秒もの差をつけていた。ワイルドフラッパーも、よほどの強敵が現れない限り、牝馬同士のダートでは負けることはないのではないか。

 ワイルドフラッパーを負かす可能性があるとすれば、ダートでは未知の魅力を秘めたサウンドリアーナ。9か月ぶりの復帰戦は期待はずれだったが、端午S、ユニコーンSで見せた直線一気の末脚は見事だった。ワイルドフラッパーより2キロ軽い55キロだけに、好位にとりついて直線勝負に持ち込めばチャンスはあるかもしれない。

 メーデイアの2着が3度あったアクティビューティは、そのメーデイアが不在となったクイーン賞で重賞初制覇。しかしまた強敵が現れ、TCK女王盃、エンプレス杯は、着差を見れば完敗という内容。逆転までは難しい。

 カイカヨソウには引退したクラーベセクレタに代わっての活躍が期待されるが、クイーン賞(6着)、TCK女王盃(7着)はいずれも見せ場をつくれず。今回、3か月ぶりの実戦で変わり身があれば、馬券圏内を期待したいところ。

 サマリーズは、昨年7月のスパーキングレディーカップでは逃げてメーデイアの2着に粘ったことがあったが、それ以降のレースではそうした粘りを見せられないまま。単騎でマイペースで逃げられた時にどこまで粘れるかだが、ダートグレードでは初めて背負う55キロも相手関係を考えれば楽ではない。

◎ワイルドフラッパー
◯サウンドリアーナ
▲アクティビューティ
△カイカヨソウ
△サマリーズ

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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