今週はG1の谷間、関東のメインはアルゼンチン共和国杯だ。
同じG2でも毎日王冠あたりはその後のG1へ向けピリピリした感じがあるが、アルゼンチン共和国杯あたりはハンデ戦ということもあり、「G2らしいG2」の趣。どこかのんびりしたムードさえ漂っている。
さて、ハンデ戦といえば、私がしつこいほどにあちらこちらで書き、そして喋っているのが「ハンデ戦は敢えて斤量の重い方から買え」だ。
一般に、出走馬の実力差は現行の斤量帯では埋めることができず、勝率・連対率ベースでも回収率ベースでも重い斤量の馬を買うのが有利、という説である。
中距離以上のレースにはかなりの度合いで当てはまる話なのだが、不思議と東京芝2500mで行われるハンデ重賞=目黒記念とアルゼンチン共和国杯ではこれが当てはまらない。
過去10年(今年の目黒記念も含む)、牡馬・セン馬を対象に見てみると、連対率ベースでは「斤量の重い馬ほどいい」が当てはまる。しかし、回収率ベースでは波乱レースが多いこともあり、53キロ以上のあらゆる斤量帯で高回収率が見られる。
しかも、いちばん回収率を稼いでいるのは53キロで、単223%・複144%となっている。41走を消化しての数字だから、それなりに尊重しなくてはならないだろう。
ここで斤量を離れてもうひとつ明らかな傾向を出しておこう。年齢である。7歳以上は回収率が低いので3〜6歳を見ると、連対率ベースでは3歳が最上位・6歳が最下位と単調現象しているのに対し、回収率では5歳が最も高く、6歳の単回収率も158%と高い。
以上をまとめると、まず軸にするには「若くして斤量を背負っている実績馬」がいいだろう。これ自体の期待値は高くないが、さりとて低いわけではなく、収束を早めるために有効な軸となる。
期待値を高めるには、そこから「5歳・6歳で53キロかそれより少し重い斤量の馬」に流していけばいいのだ。付け加えるならこのレース条件は「前走オープン惨敗か、下級条件で連対」した馬の回収率も高いので、その条件にも当てはまるとなおよい。