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スタッドジェルラン半弟のタイユールがデビュー!

  • 2014年07月14日(月) 18時00分


【栗東】
◆ミッキーシーガル(牡、父ネオユニヴァース、母ラリズ、栗東・池江泰寿厩舎)
 母はアルゼンチン産で、現役時代には芝1000mの重賞を優勝している。本馬は2012年セレクトセール当歳にて、4300万円で落札されている。
 6月14日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、坂路とCWを併用して、入念に仕上げられているが、動きが目立ったのは、7月10日のトーセンレーヴとのCWでの併せ馬。大きく先行していたとはいえ、重賞ウイナーを相手に最後まで追いつかせない快走。6F81.3秒はかなり価値のある時計ではないだろうか。デビュー戦は7月20日(日)中京芝1400mをZ.パートン騎手で予定されている。

デビュー馬

ミッキーシーガル


◆モントルルシュマン(牡、父スウェプトオーヴァーボード、母サトノサクラ、栗東・今野貞一厩舎)
 近親に2003年東京新聞杯を優勝したボールドブライアン(父ブライアンズタイム)がいる血統で、2014年千葉サラブレッドセールにて、750万円で落札されている。
 5月30日に宇治田原優駿Sから栗東へ入厩。ゲート試験合格後は、坂路での追い切りを中心にこなしているが、圧巻は7月9日。単走だったが、4F50.7秒は古馬でも出せるような時計ではなく、新馬としては超破格。この追い切りについて「テンから飛ばしていったので、終いは止まるかと思いましたが、余裕がありましたね。トレーニングセール出身の馬なので、やればこのくらい動けるとは思っていましたが、それにしても時計は優秀ですね」と今野貞一調教師。7月19日(土)中京芝1200mを和田竜二騎手でデビューする予定。

 なお同レースには、7月2日のCW追い切りでモントルルシュマンに先着したタガノヴェルリーも出走を予定。

◆シュバリエブラン(牡、父チチカステナンゴ、母ジャドール、栗東・庄野靖志厩舎)
 チチカステナンゴ産駒はNHKマイルCで3着だったキングズオブザサンに代表されるように、芝で活躍している馬が多いが、母は現役時代に東京ダート1600mの新馬戦を勝っている。なお、本馬は2013年セレクトセール1歳にて、1400万円で落札されている。
 6月6日にグリーンウッドから栗東へ入厩し、順調に追い切りをこなしていたが、目立った時計は出ていなかった。それが7月9日の坂路追い切りでは、4F52.8秒という好時計をマーク。「態勢が整えば、動ける馬だろうと思っていましたが、それが7月9日の追い切りでした。この1本できっちり仕上がったと思います」と庄野靖志調教師。デビュー戦は7月19日(土)中京ダート1400mをZ.パートン騎手で予定している。

◆タイユール(牡、父ワイルドラッシュ、母タイトーク、栗東・安田隆行厩舎)
 半兄にダート中距離で6勝を挙げたスタッドジェルラン(父キングカメハメハ)やダート1400mで5勝を挙げたアルゴリズム(父アグネスタキオン)。どちらも安田隆行厩舎で管理されており、厩舎おなじみのダート血統。
 アルゴリズムの2歳夏は坂路でも好時計が出ていたが、当時の兄と比較すると「完成度は全く違いますね。動こうとする気持ちはありますが、それに体がついていけてない感じ」と安田隆行調教師。7月9日にCWで追い切られているので、このひと追いで変わってくれば。7月19日(土)中京ダート1400mを北村友一騎手でデビューする予定となっている。

デビュー馬

タイユール


【美浦】
◆アルタイル(牡、父カネヒキリ、母トップオブドーラ、美浦・手塚貴久厩舎)
 フジキセキ産駒の父はJCダート(2回)、フェブラリーSなどダートのGIを6勝。今年の2歳世代が初年度産駒となる。母もダートの短距離で3勝と砂向きの配合だが、「細身の体形で手先が軽い。見た目には芝向きの雰囲気があるし、稽古の感触も悪くない」と手塚貴久調教師。9日の併せ馬では余力十分の手応えで先着しており、雨を含んだウッドチップコースで5F66秒台と時計的にも水準以上の動きだ。7月19日、福島の芝1800mをマリオ・エスポジート騎手で予定している。

◆ココロノアイ(牝、父ステイゴールド、母ビューティソング、美浦・尾関知人厩舎)
 母系は2冠牝馬のマックスビューティ(曽祖母)に遡り、半兄にダートで4勝したストラディヴァリオがいる。10日の追い切りではデビュー戦2着のマイネルクレイモアと互角の動きを見せており、水準以上の素質がありそうだ。「入厩前から育成場(BTC)の坂路で楽に動いていたし、入厩後も順調に乗れている。牝馬にしてはカイバを食べてくれるし、わりと扱いやすいタイプ。ひと追いごとに気持ちが入ってきたし、初戦から走れそうな感触を掴んでいます」と尾関知人調教師。7月19日、福島の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆ダイワダーウィン(牡、父ダンスインザダーク、母プラウドウイングス、美浦・田中剛厩舎)
 今年5月の千葉サラブレッドセールにおいて3456万円の値を付けた。ドイツ産の母はイタリア、フランス、イギリスで重賞3勝。来日経験もあり、2001年のキャピタルS(オープン特別)を勝っている。先週の9日には3頭併せで追われ、同期のゴッドバローズ(13日の福島でデビュー勝ち)と古馬のジェイケイホームに大差先着と抜群の気配だ。「ジョッキーに乗ってもらったけど、あれだけ動ければ十分でしょう。いい感じに仕上がっているし、しっかりとした血統的にも楽しみです」と田中剛調教師。7月19日、福島の芝1800mを蛯名正義騎手で予定している。

◆ツクバイーメーカー(牡、父エンパイアメーカー、母フェアノータム、美浦・菊沢隆徳厩舎)
 父は現2歳世代が本邦供用初年度産駒。母系はバブルカンパニー(4代母)に遡る。一族にはバブルガムフェロー、ディープブリランテ、ザッツザプレンティ、ショウナンパントル、ショウナンアチーヴなどの活躍馬がズラリと並ぶ。5月中に入厩して以降、じっくりと乗り込んで態勢を整えてきた。「長めからの追い切りを順調にこなして息は十分に出来ているし、いいところがありそう。切れるというより、いい脚を長く使えそうな感じです」と菊沢隆徳調教師。7月19日、福島の芝1800mを横山典弘騎手で予定している。

◆マイティーハニー(牝、父ハーツクライ、母マイティースルー、美浦・大久保洋吉厩舎)
 同じく大久保洋吉厩舎で管理された母は芝で4勝。その初仔になる。伯母にフラワーC2着のスルーレート、いとこに札幌2歳S3着のハイアーレートがおり、この厩舎にゆかりのある一族だ。坂路とウッドチップで追い切りの本数を重ねており、入厩後の乗り込み量は豊富。コンスタントに走る血筋で本馬も素質を秘めている。先週の新馬戦に出馬投票したが、抽選で除外に…。7月19日、福島の芝1800mに回る公算が高い。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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