果たして500グラム差はファンに馬券上のメリットをもたらすのか?
今週行われる中京記念はハンデ重賞だが、発表されたハンデを見るとコンマ5キロの半端がついた馬が3頭いる。
500グラム重くされたとも500グラム負けてもらったとも考えられるこの端数だが、一般的には500グラムまけてもらっているケースが多いと思う(たぶん)。果たして500グラム差はファンに馬券上のメリットをもたらすのか? ということで今回調べてみた。
2004年以降の平地古馬ハンデ重賞における「コンマ5キロ付き成績」を調べると次のようになる。
2004年以降の平地古馬ハンデ重賞における「コンマ5キロ付き成績」
牡馬の57.5キロ、牝馬の56.5キロは悪くない回収率だが、全体が良いとは言えない。ただハンデについては、その事情を色々と考えなくてはならない部分もある。基本的に一度ついた持ちハンデは下がりづらいので、そのハンデは付いて間もないものなのか、負け続けているのに下がっていないのかも問題になる。
個別のケースをひとつひとつ見るのは無理なので、単純に「前走重賞出走馬の前走着順別成績」で見てみよう。
前走重賞出走馬の前走着順別成績
前走重賞連対馬は好調なのにハンデが上がりきっていない(0.5キロ負けてもらったケースもある)ためなのか、回収率が良い。ただ前走2着組の回収率はアサカディフィート(07年小倉大賞典)の一発で上がりすぎている面もある。
そう考えると、興味深いのは前走6〜9着組の好成績だ。回収率も高いが、勝率や連対率も前走掲示板組に負けていない。中身を見てみると、当該レースで4〜6番人気と買い頃の中穴だった馬が[4-2-2-5]と走っている。前走で掲示板を外しながらも一定の人気になる馬は、それだけフレッシュさが失われていないということでもあるだろう。
今回の3頭でいうと、クラレントはハンデ戦初経験で前走がG1・10着(9着とクビ差)。ダイワマッジョーレはマイルCSで持ちハンデが上がったが、前走は中山記念8着。フラガラッハは去年のこのレースを勝ったあとも持ちハンデが0.5キロしか上がらず1年据え置き。前走も重賞3着なので反映はない。
数値上のお得感はフラガラッハなのだが、データにどんぴしゃなのはダイワマッジョーレ、解釈が難しいのが初ハンデ戦のクラレントというところだろうか。