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傾向で見るフェアリーS

  • 2003年12月15日(月) 16時21分
 フェアリーS・過去9回の結果を「前走着順別成績」という形で見ると、こうなる。

                勝率 連対率
前走1着  [5-4-5-38] 10.4% 18.8%
前走2〜5着 [1-1-1-34]  2.7%  5.4%
前走6〜18着[3-4-3-36]  6.5% 15.2%

 前走で中途半端な好走(2〜5着)をした馬の成績がぼっこりヘコんでいるわけだが、これには理由がある。前走大敗馬の復活というのは前走で阪神JFを使われていた馬が中心で、オープン特別以下を勝った馬との二極化が成立しているのだ。

 続いて内訳を見てみよう。前走1着で成績をあげているのは主に前走で500万下を勝った馬である。

 新馬勝ち直後の馬というのは15頭が出走して3着以内なし。未勝利勝ち直後も20頭で連対は1頭(サーガノヴェル)だから、あまり過大視はできない。

 一方、500万下勝ち直後の馬は[1-4-1-2]と安定感がある。オープン特別・G3勝ち直後の馬は[3-0-0-1]でもっと良いのだが、残念ながら今年は該当馬がいない。

 前走6着以下だった馬のうち、フェアリーSで連対を果たした7頭は、全て前走で阪神JFに出走していた。3頭の3着馬のうち2頭も同様で、他からは赤松賞7着のドゥーワップしか出ていない。

 以上から、今回の登録馬19頭をふるいにかけてみると、まず前走で新馬・未勝利を勝ったばかりの8頭が消える。ちぎって勝ったクィーンロマンスだけはサーガノヴェルと同じパターンと見ることもできるが、それでも馬券の中心にはできない。

 続いて、阪神JF以外のレースで6着以下に負けていた馬、6頭も消える。他に降着で3着→7着になったスペシャルアタックがおり、これも転入後未勝利なので消してしまっていいだろう。

 残ったのはアドマイヤマジック、ウェディングバレー、ホシノピアス、マルターズヒートの4頭だけだ。このうち「買いパターン」にあたるのはマルターズヒートとウェディングバレーだけなので、この2頭を厚めにボックスを構成するのがいいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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