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3歳馬と6歳馬に注目

  • 2003年12月22日(月) 15時01分
 有馬記念といえば、世代比較を欠かすことはできない。

 世代の強さと個々の強さは別々なものではあるが、世代間の構図を俯瞰しておくこと自体は、やはり無意味ではないだろう。

 そこで、まずは12月開催2週目までについて、「芝2000m以上・準オープン以上・3歳以上(牝馬限定戦を除く)」戦の年齢別成績を調べてみた。

   勝率 連対率 単回収率 複回収率
3歳 10.8% 21.6%   114%   60%
4歳  8.5% 18.3%   58%   59%
5歳  4.5% 14.4%   39%   71%
6歳 15.7% 22.9%   127%   79%

 サンプル自体が29レースと少ないが、3歳と6歳が高く、5歳が低調である。6歳はタップダンスシチーのJCをはじめ、年末に近づくに従って成績を上げており、いわゆる「年齢的な衰え」は感じさせない。

 ちなみに、2002年全体について同様のデータを取るとこうなる。

   勝率 連対率 単回収率 複回収率
3歳 10.6%  19.1%   56%   73%
4歳  9.8%  18.6%   94%   92%
5歳  8.1%  18.0%   48%   67%
6歳  7.8%  15.6%   67%   85%

 3歳は昨年も連対率ベースで最も高かったので過信は禁物だが、6歳のほうは昨年だと素直に衰えを認める数値になっており、今年の6歳世代は例年より強い、あるいは粘っていると見ていいだろう。

 今回はシンボリクリスエスが人気の中心になりそうだが、3歳か6歳、どちらかの馬を中心に据え、シンボリクリスエスやツルマルボーイはヒモという扱いにする手もありそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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