ガーネットSは東京で開催されたり(2002年)、ハンデ戦になったり(2003年から)、いろいろ条件が変わったぶんデータ的には掴みづらいレースである。そこで今回は、一般論的なところもふくめて、「買うべき馬」のおおまかなイメージを整理してみたい。
まず、ガーネットSに限らずダート重賞全般で狙い目なのは「地方交流重賞で好走しながら、中央ファンの目にとまらなかった馬」である。ガーネットSではこのタイプがおいしい馬券になったことがまだない(連対したのはいずれも人気馬で、ワシントンカラーの8番人気3着があるくらい)のだが、いずれは出てくることだろう。
続いて、なるべく条件替りの無い馬を選びたい。ダート短距離というのは上位馬の顔ぶれが固定しやすいものだが、本命党の馬券にはその傾向が逆利用できる。
具体的に条件を挙げると、
1.コース替わり
2.距離短縮
3.昇級戦
このうち1つくらいなら目をつぶって問題ないが、2つとなると怪しくなり、3つとなると買ってはいけない。
後にG1馬となるサウスヴィグラスも、3つの条件を全て満たしてしまった2001年のガーネットSでは3着が精一杯だった。また、1.が関西からのコース替わりである場合と、3.で昇級にもかかわらず人気になるケースは、期待値的な観点から相当に損となるので、ひとつしか条件に当てはまらない場合でも用心していきたい。
最後のポイントは、2番目のポイントと矛盾するようだが、どうせ穴を狙うなら、前走丸っきり違う条件を使われてきた馬を狙うべし、ということである。
ガーネットSで5番人気以下・3着以内を達成した馬(のべ11頭)の中に、前走もダート1200mだった馬は1頭もいない。一方で前走が芝だった馬は4頭いるし、「平安S=ダート1800mから連闘(サンエムキング・97年11番人気3着)」「前走は900万条件でダート1800m(ビーマイナカヤマ・98年8番人気2着)」といった例もある。