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オールカマー出走の休み明け組

  • 2014年09月23日(火) 12時00分


夏も使われてきた馬と休養明け緒戦になる馬のどちらが良いか

 秋競馬のはじめに行われる重賞には、夏も使われてきた馬とここが休養明け緒戦になる馬のどちらが良いか、というテーマが存在する。

 オールカマーについて過去10年・中12週以上の間隔で出走した馬の成績を見ると、[5-3-4-31]で勝率11.6%・複勝率27.9%。回収率は単128%・複68%。その他の馬も合わせたレース全体だと勝率7.7%・複勝率23.1%、回収率は単104%・複57%なので、使われている組より休み明け組のほうが良いということになる。

 中12週以上の馬を前走クラス別成績で見ると、
過去10年・中12週以上の間隔で出走した馬の成績

過去10年・中12週以上の間隔で出走した馬の成績

で、GIII組から昨年ヴェルデグリーンが穴をあけた(新潟大賞典以来の出走)とはいえ、やはりこの組は前走GI組が支えていることが分かる。

 ただ、単に前走で中央のGIに出ていればいいというものではない。馬券に絡んだ9頭のうち7頭は前走で掲示板に載っていた。今年の登録馬は4頭いるが、前走着順は6、9、12、15着。この中から敢えて選ぶならやはり前走6着のフェイムゲームということになる。

 ただ、前走GI組が手薄ということは、使われてきた組に有利な年ということ。軸は夏も使われてきた馬から選び、ヒモの1頭にフェイムゲームというのが妥当なところか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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