AJC杯は登録頭数が少なかったようなので、今週は平安Sについて書いてみたい。
平安Sといえば、昨年の馬連13万・馬単21万・3連複19万という大波乱が思い浮かぶ。別定だが実力馬が重い斤量を背負うことも多く、難解なイメージがつきまとう一戦だ。
しかし、昨年の波乱を入れてもなお、全馬をベタ買いした時の回収率は単勝65%・複勝76%とごく普通である。人気馬の信頼性が高いというわけではないのだが、かといって毎年大波乱が期待できるわけではないと考えておこう。
人気順ベースで見ると、1〜6番人気あたりまではほぼ等価とも言える成績を残しており、それならば5〜6番人気を攻めるのが得策ということにはなる。しかし、人気順以外のファクターについては、想像するイメージとは全く違って「常識的」な図式が浮かび上がる。
象徴的なのが前走着順で、前走オープン1着馬の成績はこれまで[4-2-3-11]。単勝回収率122%・複勝回収率131%と、ともにプラスである。
この中にはオーディンの「前走新潟記念(JRAの新潟記念ではなく、新潟公営の新潟記念)」なんてケースも入っているが、オーディンはさらにその前走が南部杯2着(交流重賞になる前。トウケイニセイにクビ差)だから、「最近の成績が良い馬」と括ることはできるだろう。
対照的にダメなのが前走1番人気馬で、前走をオープンに限っても[1-0-4-13]。シンコウウインディしか連対していない。前走人気で負けながらもう一度期待されてしまう馬よりも、前走内容が良い馬を素直に取った方がいいということだろう。
そこへコース形態から先行馬重視といった条件を加えれば、買う馬はだいぶ絞れてくる。変に考えすぎず、「良さそうな馬」を素直に買うのが平安S的中の近道なのだろう。