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1・2人気、1・2・3着馬にまつわるちょっと不思議な話

  • 2014年11月13日(木) 12時00分


エリザベス女王杯は、
簡単である。
ただし、あれこれ考えないこと。
考えなければ、考えないほど、的中率は上がる。

もう1つ。
けしからん夢を見ないこと。
夢を見なければ見ないほど、的中率は上がる。

18年前に距離2200に変更されて、エリザベス女王杯はやさしくなった。

だから18年に1度起こるか起こらないかの1・2人気同時3着以下の夢を捨て、1・2人気から7人気までの馬連を買えば、18年で17回の的中馬券を手に入れられる(1・2人気同時3着以下とはもちろん1人気ブエナビスタが3着に敗れた年のこと)。

その場合の馬連の点数は11点。
11倍以上つけば儲かる。
この10年で、的中レースは9回。
11倍以上ついた年は6回。

欲を出さずに毎年11点ずつ買い続けていたら、この10年で9回的中し、6回儲かったことになる。
エリザベス女王杯、この10年史の馬券的勝者になれたことになる。
この18年では17回的中し、10回儲かったことになり、エリザベス女王杯2200史の馬券的勝者になれたことになる。
回収率的にももちろんプラスだ。

欲を出さないと意を決しても、情報の誘惑に負けそうになると思うならば、週末まで競馬の情報をシャットアウトする生活をし、当日はレース10分前まで寝ていればいい。

15時30分まで寝るのが苦痛ならば、「24・シーズン3」でも全借りして、競馬の誘惑を断てばいい。「24(時間)」とはいえ、1本の時間は45分くらいだから、ぶっ続けてみると「18(時間)」で終わる。
だから前日の21時くらいから観始めれば、レース30分くらい前にちょーど観終わる。

「24シリーズ」はすべて観ている? 大丈夫。けっこう忘れてます。
自分は、半年くらい前にシーズン8をもう1回観たけど、十分楽しめた。大筋は覚えていても、ディテールはすべて忘れていたからだ。どうやらディテールを忘れていれば十分楽しめるようだ。

情報の誘惑には負けない。
だけど、1・2人気両方から7人気まで流したくない。
馬連11点ではなく、6点にしたい。
的中率は高めたいけれど、少しばかりのスリリングさも欲しい。

というのであれば、1・2人気の2択について、レース10分前まで考えていればいい。
1人気か2人気か………
ちなみにこの10年で、
1人気は4回連対、2人気は6回連対していて、1・2人気同時連対が1回ある。
若干2人気有利も、ここは五分と思っていい。

ちなみにnetkeiba.comの予想を見ると、
1人気 ヌーヴォレコルト3歳
2人気 接戦 メイショウマンボ4歳・ラキシス4歳

こんな感じだ。
最近の傾向から3歳が強いと思うならばヌーヴォレコルトにすればいい。
牝馬同士ならば牡馬と揉まれている馬がやっぱり強いと思うならば、メイショウマンボかラキシスにすればいい。
ここの選択が当れば、馬連は7番人気までで6点ですむ。

買いたい馬はすでに決まっている。
1・2人気のどちらかが連対するというのならば、買いたい馬から1・2人気へ流せば馬連は2点ですむ。

というのであれば(そこまで絞り込むと、逆に欲を捨て切れてないように思えるけれど)、買いたい馬が3-7人気になるように祈ればいい。
レース10分前に、いや5分前に起床して、3-7人気に入っているのを確認できたら、1・2人気へ流せばいい。

たとえば、ショウナンパンドラを狙っているとしたら、この馬は予想5人気だから、レース10分前までこの位置にいるようにタオルをくるくる回しながら祈ればいい。
タオルをくるくる回す必要はないけれど、湘南乃風かよ! というツッコミを受けられるのはショウナンの馬を応援する者だけの特権と菊花賞のときに書いてしまったから、ここでも書く。「湘南乃箱」とタオルに書くとよりパンドラが強調されるかもしれないけど、それは余計なお世話ですね。はい。もうやめときます。

たとえば、フーラブライドを狙っているとしたら、この馬は予想11人気だから、人気が上がるようにとレース5分前まで踊ればいい。フーラブライドとはフラダンスをする新婦という意味だし、フラダンスはもともと男のダンスだったから(カネ・フラ)…………。いや、もうやめときます。

というわけで、今年も一件落着だ。いや今年こそ一件落着だ。
今年はすでに欲をしまい込んだ。
明鏡止水の面持ちで、できるだけ遠くを見るようにしている。
タイマーを15時20分にセットして、おやすみなさいだ。

冬眠に入りま〜す。

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エリザベス女王杯。ちょっと不思議な話。
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ここから先は、寝言、世迷言と思ってお読みください。

1・2人気どちらかがほぼ毎年連対することはわかっている。
では、連対する1・2人気になんらかの共通項はないのだろうか?

それを見つけるために07年以後の1・2人気馬と1・2・3着馬を並べて、観察してみた。
07年以後にしたのは父サンデーサイレンス産のラストクロップが4歳の年で、父サンデーサイレンスと父サンデーサイレンス系の交わる年と思ったから。

これをじ〜〜〜〜っと眺める。

血統と年齢と所属地を重点的にじ〜〜〜っと観察すると、ある不思議なことに気づく。

07年
1人気 ダイワスカーレット 3歳 父アグネスタキオン 1着
2人気 スイープトウショウ 6歳 父エンドスウィープ 3着

1着 ダイワスカーレット 3歳 父アグネスタキオン 1人気
2着 フサイチパンドラ  4歳 父サンデーサイレンス 3人気
3着 スイープトウショウ 6歳 父エンドスウィープ 2人気

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08年
1人気 カワカミプリンセス 5歳 父キングヘイロー 2着
2人気 ベッラレイア    4歳 父ナリタトップロード 3着

1着 リトルアマポーラ  3歳 父アグネスタキオン 4人気
2着 カワカミプリンセス 5歳 父キングヘイロー 1人気
3着 ベッラレイア    4歳 父ナリタトップロード 2人気

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09年
1人気 ブエナビスタ    3歳 父スペシャルウィーク 3着
2人気 ブロードストリート 3歳 父アグネスタキオン  6着

1着 クイーンスプマンテ 5歳 父ジャングルポケット 11人気
2着 テイエムプリキュア 6歳 父パラダイスクリーク 12人気
3着 ブエナビスタ    3歳 父スペシャルウィーク  1人気

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10年
1人気 アパパネ      3歳 父キングカメハメハ 3着
2人気 メイショウベルーガ 5歳 父フレンチデピュティ 2着

1着 スノーフェアリー  3歳 父Intikhab 4人気
2着 メイショウベルーガ 5歳 父フレンチデピュティ 2人気
3着 アパパネ      3歳 父キングカメハメハ 1人気

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11年
1人気 スノーフェアリー 4歳 父Intikhab      1着
2人気 アヴェンチュラ  3歳 父ジャングルポケット 2着

1着 スノーフェアリー 4歳 父Intikhab      1人気
2着 アヴェンチュラ  3歳 父ジャングルポケット 2人気
3着 アパパネ     4歳 父キングカメハメハ  4人気

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12年
1人気 ヴィルシーナ   3歳 父ディープインパクト  2着
2人気 フミノイマージン 6歳 父マンハッタンカフェ 11着

1着 レインボーダリア  5歳 父ブライアンズタイム 7人気
2着 ヴィルシーナ    3歳 父ディープインパクト 1人気
3着 ピクシープリンセス 4歳 父ディープインパクト 5人気

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13年
1人気 ヴィルシーナ   4歳 父ディープインパクト 10着
2人気 メイショウマンボ 3歳 父スズカマンボ     1着

1着 メイショウマンボ 3歳 父スズカマンボ 2人気
2着 ラキシス     3歳 父ディープインパクト 6人気
3着 アロマティコ   4歳 父キングカメハメハ 5人気

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#1 父サンデーサイレンス系の古馬で連対したことのある馬が1頭もいない不思議。
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父サンデーサイレンスは古馬になっても連対したことはあるけれど、父サンデーサイレンス系は古馬になって連対したことが1回もない。3着も4歳ピクシープリンセス(父ディープインパクト)1頭のみ。馬券圏内に飛び込むのも困難に思える。

父サンデーサイレンス系が連対しているのは3歳のみ。

不思議だ。

1つ言えるのは、最近は強い牝馬はジャパンカップへ向かいがちということ。今年も5歳ジェンティルドンナや4歳デニムアンドルビーがジャパンカップへ向かう。ここに出走してきたら、1・2人気になりそうな父サンデー系の2頭だ。

だから古馬は手薄になっていて、勢いのある3歳に敵わなくなっているのかもしれない。しかし、父サンデー系ではない古馬は1着したり、2着したり、3着したりしている。

父サンデー系の古馬は、ナンバー1、ナンバー2が抜けてしまうと、3歳馬や非サンデー系の古馬に太刀打ちできなくなってしまうのだろうか?
父サンデー系の古馬ナンバー3、ナンバー4はそんなに脆い存在なのか?

おそらく、たまたまの現象でしょう。ただの世迷い言だ。
世代比較も大事な検討材料で、去年は1着2着・4着5着が3歳だった。
この世代が強い世代だとしたら、今年も中心視していいはずだ。

でも、自分は、今年もその「たまたま」を大事にしてみたい。
たまたまが継続しているなら、それが崩れるまでたまたまに乗ってみたいし、古馬のサンデー系の人気馬をそれを理由に切れるのもありがたいからだ。

「たまたま視点」で、予想人気を見てみる(水曜予想)。
3歳は、父が何系でも〇に、
古馬は父・非サンデー系を〇、父サンデー系を△にしてみた。

軸候補 
1人気 ヌーヴォレコルト 3歳 サンデー系 〇
2人気 メイショウマンボ 4歳 サンデー系 △
    ラキシス     4歳 サンデー系 △

ヒモ候補
3人気 メイショウマンボ or ラキシス サンデー系△
4人気 スマートレイアー 4歳 サンデー系 △
5人気 ショウナンパンドラ 3歳 サンデー系 〇
6人気 アロマティコ 5歳 非サンデー系 〇
7人気 ディアデラマドレ 4歳 非サンデー系 〇

もし、このままの人気ならば、
ヌーヴォレコルトから、ショウナン、アロマ、ディアデラの3頭に流せばいいということになる。

あくまでも予想人気の段階なので、出走が確定的な馬で〇になる馬もあげておく。
ホエールキャプチャ 6歳 
&3歳馬

だが、しかし。しかし、だが。
まだ着地はできない。
もう1つ不思議なことがあるからだ。

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#2 3歳の関東馬で連対したことのある馬が1頭もいない不思議。
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三冠牝馬アパパネの3着が最高着順。
3歳牝馬の秋の目標はだいたいが秋華賞だ。
そこで1回馬体を仕上げ、もう一度エリザベスのために馬体を仕上げるのは、遠征のない関西馬にはやりやすくても、関東馬には少々つらいかもしれない。

ローズS・秋華賞・エリザベスにすべて出走したら、最大で3回の遠征になる。最近は滞在を選ぶ厩舎が多いから、1回か2回の遠征だろうか。

ヌーヴォレコルトの場合は、ローズ〜秋華賞で1回、エリザベスで2回目の遠征となる。
馬格のある馬ならば、それでもそれなりの調教もできよう。しかし、ヌーヴォレコルトの前走は448キロ。馬体重の回復を見ながら、そして遠征で減ることも考慮しながらで、満足な仕上げはできるのだろうか?
(最近は秋華賞からジャパンカップへ向かう関西牝馬もいるけれど、遠征が1回ですむわけで、関東牝馬とは比べられない)

つまり、この秋の関西遠征が2回目となる関東の3歳牝馬は、力が発揮できない可能性もあるわけだ。アパパネを判例とするならば、最高でも3着となる。

それをも考慮すると、こうなる。

軸候補 
1人気 ヌーヴォレコルト 3歳 サンデー系 △
2人気 メイショウマンボ 4歳 サンデー系 △
    ラキシス     4歳 サンデー系 △

ヒモ候補
3人気 メイショウマンボ or ラキシス サンデー系△
4人気 スマートレイアー 4歳 サンデー系 △
5人気 ショウナンパンドラ 3歳 サンデー系 〇
6人気 アロマティコ 5歳 非サンデー系 〇
7人気 ディアデラマドレ 4歳 非サンデー系 〇

あわわわわ。

1人気・2人気候補が両方、ワケありの△になっちゃった。
×にはしません。
あくまでも不思議なデータであって、いつ覆されても不思議じゃないデータだとも思っているので。

不思議ついでにもっと煮詰めると、
キンカメ産は最高で3着までしかないから、それをも考慮すると、
上記7人気までの馬で心配指数の低い◯馬はショウナンパンドラ1頭だけになってしまう。ひぃ〜〜!

あわわわわわ。

あわわわわわ。

たまたまで行くか、あわわわで行くか。

1・2人気馬が同時に連対から消える夢を見てうなされそうだ。

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エリザベス女王杯注目馬
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ディアデラマドレ 京都1-1-0-1
アロマティコ   京都1-1-3-1

京都得意の2頭の3着+α狙い。
ディアデラは去年のエリザベスは9着だったけれど、藤岡康が自信なさげに乗っていたように見えた。1000万1着からの挑戦で遠慮していたかのような追い込み作戦だった。今年は成長している(はずだ)。ならば母と同じ3着は狙える。
アロマティコは京都で3着するのが得意だ。三浦は最近、内からこじあけるような競馬をよくしている。ここでもこじあけてもらおう。

どちらもキンカメ産で、3着ありと自覚して、馬券を買えば、なんの問題もない。
ただし2頭の予想人気は6・7人気。今はこの人気で踏ん張ってくれることを祈っている。

ショウナンパンドラ 不思議データで唯一残った馬だから。タオルを回しながら…いやなんでもないです。秋華賞馬なのに人気が上がってこないようなら、それだけで買う動機になる。

ホエールキャプチャ 7人気以内ではないけれど、不思議データで唯一残った古馬だから。
ホエールは最近、よく分からなくなって来た。得意コースでも勝ったり、惨敗したりする。もし気分が重要なら、京都0-0-2-3にも目を瞑れる。こういう馬はもはや人気がないときしか買えない。

結局、たまたま視点とあわわわ視点で残った馬を足して、1・2人気を引いてみた。
1・2人気へは敬意を払うつもりだけど、今回は馬体重やパドックなんぞを自分なりに見てから、馬券的さじ加減を調整してみたい。
馬を見る目は持ち合わせてませんがね。気分です。

15:20に目覚ましをセットしたけれど、15:00に変更しておこう。
欲望はしまい込めたけど、心配ごとがしまい込めない今年のマイ・エリザベスでございます。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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