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前走クラスに連対率が比例

  • 2004年02月02日(月) 15時18分
 共同通信杯には分かりやすい法則がある。それは、「前走で格上の競走を走っていた馬ほど、高い確率で連に絡む」という法則である。

 平成以降の「前クラス別成績」を取ってみると、
    着度数    連対率
新馬  0-0-0-16/16 0.0%
未勝利 0-0-2-7/19  0.0%
500万 2-5-4-36/47  4.9%
OP特別 2-4-5-24/35 17.1%
G3   9-4-4-26/43 30.2%
G2   0-0-0-1/1  0.0%
G1   2-2-0-8/12  33.3%

となっている。出走数が1頭しかいない前走G2出走馬を除けば、綺麗に単調増加になっていることがお分かりいただけるだろう。

 ただ、G3組とG1組の間には1割ほどの差しかない上、回収率では
G3/単勝155%・複勝126%
G1/単勝24%・複勝38%
と極端な差があるので、単純に物色するなら前走G3組ということになるだろう。今回の登録馬でいうとナムラシーザーとボブビースト。前走G3で掲示板を外していた馬からは該当10頭中1頭しか連対馬が出ていないのでボブビーストは切りたくなるが、その1頭こそが複勝回収率を吊り上げたキンショーテガラ(99年2着)なので、一応△くらいは付けておいた方がいいだろう。一方、アポインテッドデイは「絡む確率はけっこう高いが、オッズそのものにうまみはない」ということになる。

 一方、今年の場合もうひとつ気になる点がある。前走ダート戦出走馬の扱いだ。ダート変更になった98年を除くと、平成以降前走ダート戦出走馬の成績は[0-2-3-30]の連対率5.7%。これでいくとブラックコンドルが買えないうえに、ダートで新馬を勝ちたてのアサクササイレンなどは全く買えないことになる。

 ただ、これらの馬たちは御存知の通りダート変更によって否応無しに走らされた馬。そこをどう考慮するかがひとつのポイントだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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