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クイーン賞

  • 2014年12月02日(火) 18時00分
 JBCレディスクラシック組から、勝ったサンビスタと1番人気で3着だったワイルドフラッパーが抜けたというメンバーで、地方馬にはチャンスと言えそうだが、とはいえ残った中央馬に対抗できそうな地方馬もいなさそうな感じ。期待は中央の新興勢力だ。

 ブルーチッパーは、今回出走している中央のJBCレディスクラシック組3頭の中では最下位の5着だった。とはいえ15番枠に入ってハナを奪えず2番手からの追走。まったく自分のレースができておらず、しかも逃げたコーリンベリーは9着に沈むという結果で、この馬も残り100mで失速した。今回は14頭立ての5番枠。ひとつ内のカチューシャがよほど無理やりにでも行かない限り、おそらくこの馬が楽にハナをとれるはず。繰り返しになるが、サンビスタ、ワイルドフラッパーがいないメンバーで、マイペースに持ち込めばJBCで先着された馬たちに逆転も可能と見る。

 JBCレディスクラシックは補欠1位で繰り上がれなかったのがカチューシャ。武蔵野Sにまわって着順こそ7着だったが、牡馬との対戦で勝ち馬から0秒9差なら評価できる。10月のレディスプレリュードは、勝ったのがワイルドフラッパーで、2着のサンビスタにクビ差の3着。当然今回のメンバーならチャンスはある。◎◯の印はつけたが、甲乙つけがたい横並びの評価。

 JBCレディスクラシックで2着だったのがトロワボヌール。ブルーチッパーが枠順や展開に恵まれずの5着だったのに対し、トロワボヌールは中団から末脚を生かせる展開だった。JBCの2着だけで人気になるなら、むしろ馬券の狙いとしては下げて妙味がある。

 アクティビューティは昨年、JBCレディスクラシックを制した女王メーデイアが抜けたこのレースで重賞初制覇を果たした。その後も善戦は続けているが、昨年ほどは楽な相手ではない。

 地方勢では、登録のあったマイネエレーナをどのあたりの印にしようかと思っていたのだが、どうやらJBCレディスクラシック6着を最後に繁殖入りとのこと。出走してきた中でも、エミーズパラダイス、アスカリーブル、レッドクラウディアなどグレード勝ち、もしくは連対馬はいるが、いずれも近走はいまいち。強いてあげればアスカリーブルだが、この馬も2年前の関東オークスを勝って以降、ダートグレードでは掲示板にすら上がれていないだけに勝ち負けまでは難しそう。

 ちなみにトウホクビジンは今回が161戦目。クイーン賞は2009年から6年連続での出走となる。

◎ブルーチッパー
◯カチューシャ
▲トロワボヌール
△アクティビューティ
△アスカリーブル

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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