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極端な内枠有利の東京ダート1600m

  • 2004年02月16日(月) 13時54分
 データ調べて馬券を買っているファンの間では、新装東京競馬場のダートコースに内枠有利の傾向があることが話題になっているらしい。

 新装からちょうど約1年分の開催が行われようしているが、今開催前半終了時点で、ダートコースの馬番1番2番は、単複とも回収率が100%を超えている。しかも少数の大穴に依存したものではなく、勝率や連対率の高さともリンクしているので、信憑性は高い。

 そして、内枠回収率の高さを支えているのが、実はフェブラリーSも行われる1600mなのである。昨年の改修以来、2/8までの枠番別成績を見てみよう。

   勝率 連対率 単回収率 複回収率
1枠 11.8% 20.9%  175   149
2枠  5.9% 12.7%  172   158
3枠  9.0% 15.6%   45    84
4枠  4.8% 12.7%   25    72
5枠  3.9% 12.6%  147    76
6枠  8.3% 14.4%  117    69
7枠  5.3% 10.5%   94    88
8枠  6.7% 12.7%   38    40

 2枠の回収率が高いのは少数の大穴に依存しすぎと思われるが、1枠は勝率・連対率も他の枠に比べて抜けて高く、内に入ったというだけで買う価値がある。

 思えば武蔵野Sも、勝ったサイレントディール、3着のロングカイソウ(11番人気)がともに1枠で、内の2頭軸から3連複の流しをかければ簡単に10万馬券が取れたレースだった。一方、ユニコーンSではビッグウルフが内枠を引きながら沈んでおり、内枠の有利さは先行系の馬に特に効くとも考えられる。

 枠だけで買い目に入れることは抵抗のある人もいるだろうが、いわゆる競馬格言にあるような内枠有利・外枠有利(中山ダート1200mは外枠有利、など)よりも有効な手立てであることは間違いないだろう。

 アドマイヤドン一色というムードもあるフェブラリーSだが、前へ行ける実力馬が1番枠・2番枠を引けば、馬券上の面白さは増してくる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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