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年末以来の出走となる馬を重視

  • 2004年03月01日(月) 20時31分
 3歳牡馬重賞については今年に入ってからも色々な角度から触れてきたが、弥生賞はそれらの集大成的に予想できるレースである。そして、忠実に消去法として用いると、けっこうこれで絞れるのである。

 まず、3歳も2月以降になると初勝利の次走でいきなり重賞連対は厳しいという話。これは弥生賞にもそのまま当てはまる。そもそも1勝クラスの参戦そのものが少ないのだが、平成以降の過去15年で[0-0-1-9]となっている。2番人気だったサイレンススズカもこれに該当しており、将来性は別としていきなりクラスの壁を越えることは難しいようだ。今年の登録馬だとトゥルーリーズンが該当する。

 同じ流れで、前走クラス別成績の話。前走500万下に出走していた馬は[1-3-3-47]で単勝回収率6%・複勝回収率46%とかなり分が悪い。

 弥生賞で1〜4番人気に推された馬に限ってみれば勝ったフサイチゼノンを筆頭に[1-3-2-2]だから、ハイアーゲームに関してはさほど意識する必要は無いのかもしれない。ましてや今年の登録馬を見る限り実質5頭立てくらいのメンバーでもある。しかし、上位人気に限ってみても勝ったのは1番人気馬1頭だけなわけで、1着付けにするうまみはないと考える手もある。

 ハイアーゲームといえば、前走1800m戦出走組も[4-2-4-49]、単回収率29%・複回収率26%とこのレースではゲンが悪い。ただこれは共同通信杯組が足を引っ張ったのが主因であり、きさらぎ賞好走→弥生賞で人気というパターンではダンスインザダークなど3頭が勝っている。

 なので一応、マイネルブルックとブラックタイドはかろうじてセーフという評価が妥当だろう。2つに該当してしまったハイアーゲームはますます微妙になるが……。

 ここまでマイナス材料ばかり触れてきたが、ではどんな馬が弥生賞で買いかというと、単純な話、2歳G1組かラジオたんぱ杯組である。両方を合わせると[5-3-1-6]。連対率は53.3%で、複数出走の年があることを考えるとかなり高い数値だ。

 距離のことを考えるとコスモバルクが無難だが、人気落ちするようなら「距離をこなした場合のメイショウボーラー」を敢えてアタマに取る手もある。その後に続くのがきさらぎ賞組の2頭で、穴は朝日杯の負け組からメテオバーストか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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