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阪急杯上位馬を素直に評価

  • 2004年03月22日(月) 18時28分
 以前の施行時期だと高松宮記念への最終ステップレースはシルクロードSであり、これはあまり本番に直結しないレースだった。

 一方、阪急杯→高松宮記念になってからは以前よりも本番に繋がっているような印象がある。

 印象がある、といってもまだこの施行時期で4回しかやっていないのだが、それしかデータが無いので仕方ない。あるもので推測していくしかない。

 その過去4回について見ると、阪急杯の連対馬は本番でこうなっている。

阪急杯1着馬→[0-1-0-3]
阪急杯2着馬→[0-3-0-0]

 2着馬の方はダンツキャスト(2002年)が高松宮記念に出走していないのでサンプル数3だが、いずれも2着になっている。「本番に繋がっている感」はここから来ていたのだろう。

 問題は1着馬の方だ。4頭はそれぞれ1、2、2、1番人気に支持されていたのだが、着順は4、8、2、7着で、連対したのはアドマイヤコジーンだけだ。

 比較すると「阪急杯2着馬は買えるが1着馬は買えない」ということになるが、話はそう単純ではない。人気で飛んだ阪急杯1着馬3頭は、いずれも年明け緒戦が阪急杯で、高松宮記念が2戦目だった。いわゆる2走ボケの形で飛んでいたのである。唯一の連対馬アドマイヤコジーンは東京新聞杯を使っていたので、高松宮記念が3戦目だった。

 今年の阪急杯馬サニングデールは今回がなんと休み明け7戦目。上積みは疑問だが、二走ボケの心配とは無縁である。

 じゃあどっちも買うんかい、という話になるが、阪急杯連対馬の高松宮記念好走がいずれも2着であることから、「馬単2着付けでの2丁流し」などという選択肢もある。1着してしまった場合のリスクヘッジとしては馬連や3連複の併用が考えられる。絞っていない買い方に見えるが、今年はデュランダルなど票を吸収する馬が他にもいるので、オッズと相談すれば買い目は成立するだろう。とにかく、阪急杯上位馬は素直に評価したい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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