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直前TR以外では連対が必須

  • 2004年04月12日(月) 17時27分
 桜花賞に続いて皐月賞も混戦ムードである。しかし、桜花賞が成績に傷の無い馬、あるいは傷の少ない馬によって形成された混戦だったのに対し、皐月賞は傷のある馬どうしが良いバランスになっての混戦というイメージだ。武豊人気でブラックタイドが1番人気になるかもしれないが、同馬とて2回負け、4着も経験している。

 そこで今回は、「成績に傷があるとしても、どこでなら負けてよかったのか」ということについて考えてみた。

 まず、過去10年の皐月賞1〜3着馬・計30頭を集める。3着馬まで入れたのはサンプルを増やすためだ。続いて、その30頭が出走していた3歳重賞(もちろん皐月賞時点まで)について成績を取ってみた。

 すると、面白い傾向が出てきた。先に挙げた30頭のスプリングSにおける成績はというと、[4-2-0-2]。弥生賞は[4-2-4-2]となっている。この2レースについては連を外していた馬からも皐月賞好走馬が出ているわけだし、弥生賞は意外に本番と直結していないことが分かる。

 一方、他の重賞はこんな感じ

きさらぎ賞 [4-1-0-0]
シンザン記念 [2-1-0-1]
共同通信杯 [2-1-0-0]
アーリントンC [2-1-0-0]
京成杯 [1-1-0-0]
毎日杯 [1-0-0-0]

 これらの重賞で連を外し、皐月賞で好走したのはシンザン記念8着→皐月賞3着のメイショウジェニエしかいない。

 つまり、これらの重賞に顔を出しながら連に絡めず、
・2歳時の賞金
・OP特別の賞金
・トライアルの3着権利
で皐月賞に駒を進めてきた馬はかなり好走確率が低いということである。

 今回の皐月賞、シルシのつく馬にも該当馬が何頭かいる。書いてしまうと崩れるのが「傾向」ではあるが、果たして……。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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