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皐月賞組を中心に距離短縮の馬を

  • 2004年05月03日(月) 19時21分
 今年のNHKマイルC、最大の特徴は皐月賞上位馬の出走があることだろう。

 「皐月賞に出た馬が、距離の限界を自覚してダービー直行ではなくNHKマイルCに回る」というシナリオはありそうで意外とない。

 前走で皐月賞に出ていた馬のNHKマイルC成績は[0-0-2-10]といいところなしだが、その背景には「皐月賞惨敗馬がほとんど」という事情がある。

 12頭のうち、10頭までが皐月賞2ケタ着順。残る2頭は皐月賞3着→NHKマイルC3着のタニノギムレットと4着→5着のマイネルタンゴだから、皐月賞掲示板クラスの出走が増えれば、NHKマイルCでの連対もそれにつれて増えてくるだろう。

 というか、「前走2000m戦出走馬」という基準にすれば、既にこのタイプは好成績をあげている。毎日杯組が活躍しているからで、回収率の面でも優秀だ。

 ちなみに、前走距離別成績は以下の通り。

【前走距離 度数 連対率 複回収率】
1200m 0-0-0-10 0.0% 0%
1400m 2-2-3-37 9.1% 58%
1600m 2-4-1-40 12.8% 67%
1800m 1-1-2-12 12.5% 77%
2000m 3-1-2-17 7.4% 106%

 1400mの好走例に旧ニュージーランドトロフィーが含まれていることを考えると、前走距離は1600m以上が原則、回収率を考えると1800m・2000m組から軸を選ぶのがよさそうだ。

 安全策でいけば毎日杯勝ちのキングカメハメハということになるが、ここまでの使われ方を見ると、過去の毎日杯→NHKマイルC組とは多少趣を異にしているようにも思う。コスモサンビームやメイショウボーラーとキングカメハメハが同レベルの人気ということになるならば、皐月賞組の方を強調したシルシにしてみたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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