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短距離寄りのSS産駒を

  • 2004年05月10日(月) 17時08分
 昨年のこの時期に「東京芝1400mの好走種牡馬は傾向が変わってきたかもしれない」と書いたのだが、その後も観察を続けてみるに、概ね旧コースと似たメンバーに落ち着いてきた感がある。

 新コースのオープン後、先週までに東京芝1400mで産駒が活躍している種牡馬を対象に、連対率と複勝回収率を新旧の東京芝1400mコースについて比較してみよう。

【サンデーサイレンス】
連対率 24.5%→24.5%
複回収率 73%→96%

【サクラバクシンオー】
連対率 27.4%→28.2%
複回収率 103%→127%

【トニービン】
連対率 18.6%→32.0%
複回収率 75%→81%

【ジェイドロバリー】
連対率 13.6%→28.6%
複回収率 70%→87%

【ダンシングブレーヴ】
連対率 15.4%→33.3%
複回収率 135%→106%

 1コース限定だとサンプル数が少なくなるので一見変動もあるように見えるが、サクラバクシンオーのような特徴的な種牡馬が変わらず好走していたり、サンデーサイレンスのような出走数の多い種牡馬の連対率が同レベルに落ち着いていたりするあたりを見ると、劇的に変わったということはなさそうだ。

 となると、登録馬中ではサクラバクシンオー産駒のナムラマイカが注目ということになってしまうが、優先順位が24番目のうえ、近走成績が奮わない。無難なのは連対率が高値安定のうえ、新コースになって回収率が改善されているサンデーサイレンスだろう。京王杯スプリングCは1200mも視野に入るようなタイプが多く好走するので、SS産駒の中でも人気薄が予想される馬を買ってみたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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