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意外と苦戦の実績馬たち

  • 2015年09月15日(火) 12時00分


GIタイトルを持っている牝馬が出走した場合、回収率は極端に低い

 今年のローズSは、阪神JF馬ショウナンアデラ、桜花賞馬レッツゴードンキ、オークス馬ミッキークイーンとGI馬が揃い踏みすることが話題になっている。

 過去に同様の事例がどれだけあったかというと、秋華賞創設後では2000年。シルクプリマドンナ(オークス)、チアズグレイス(桜花賞)、ヤマカツスズラン(阪神3歳牝馬S)が揃い踏みしたが、4、5、14着とすべて馬券の対象から外れてしまった。

 タイトル馬2頭が出走したケースは97年、02年、03年、07年、08年、11年、13年、14年と8回あるが、2頭とも馬券に絡んだのは97年だけ。しかもこのときは1着が桜花賞馬キョウエイマーチ、3着にNHKマイルC馬シーキングザパール。ワンツーはいまだ実現していないし、牝馬GIの優勝馬が複数馬券に絡んだケースも実現していない。

 そもそも、既にGIタイトルを持っている牝馬がローズSに出走した場合の成績は、秋華賞創設の96年以降で[5-1-2-17]。回収率は単44%・複38%と極端に低い。これが秋華賞本番だと[9-5-3-19]で、回収率が単70%・複82%と勝率・複勝率を含めすべての指標が改善される。昔ながらの競馬のイメージというか、叩き台ゆえのリスクがある印象だ。

 では逆引きの発想で、ローズSで1〜3着した馬が春までのGIに出走していた場合、そこではどんな成績をあげていたのだろうか?

 96年以降のローズS1〜3着馬の春までの成績は以下の通り。

・阪神JF [0-3-2-1-1-6/13]
 ※阪神3歳牝馬S含む

・桜花賞  [6-5-3-2-2-8/26]

・オークス [2-7-4-4-1-12/30]

 けっこう「負けていても大丈夫」の度合いが強い。

 3レースとも4着以下でありながらローズSで馬券に絡んだ馬も3頭、2レースにのみ出走しともに4着以下からここで好走した馬も3頭いる。ひとまず春の実績は忘れ、上昇度やデキ、コース適性などを重視するほうがよさそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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