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福島開幕週の短距離戦はこう狙え

  • 2004年06月14日(月) 18時15分
 福島が開幕となり、開幕週のメインはバーデンバーデンCである。

 福島・開幕週・短距離の三大噺なら「内枠から先行して押し切り」というイメージが湧くが、これはある意味正しく、ある意味では正しくない。

 以下は、過去10年の福島夏開催・開幕週(連続開催になった95年は最初の開催だけ)を対象にしたデータで話を進めたい。

 まず、先行有利、これは間違いない。逃げた馬の着度数は[17-6-7-23]で連対率43.4%。回収率は単385%・複163%にもなる。

 では、枠番別成績はどうか。先行馬に限らず、枠番別に連対率、単回収率・複回収率を記すとこうなる。

【枠番 連対率 単回収率 複回収率】
1枠 20.7% 12% 80%
2枠 16.8% 149% 86%
3枠 15.1% 171% 92%
4枠 15.3% 53% 59%
5枠 11.1% 19% 62%
6枠 8.8% 39% 52%
7枠 10.5% 30% 46%
8枠 10.6% 62% 35%

 まず、連対率を見ると、外へ向けて単調減少に近い形になっている。また、4枠より外の回収率は悪すぎる。ヒモならともかく、このゾーンの馬を軸にすることは考えられない。

 しかし、内から買えばそれでいいかというと、そうではないこともお分かりいただけるだろう。ちなみに馬番ベースだと、

【馬番 連対率 単回収率 複回収率】
1番 11.3% 13% 48%
2番 34.6% 38% 122%
3番 11.3% 35% 30%
4番 18.9% 217% 136%
5番 15.7% 207% 99%

 で、1〜4番については奇数が弱く偶数が強い構造になっている。これは先入れ・後入れとスタートダッシュの関連性によるものがあるかもしれない。

 また、内すぎるとワンテンポ遅れただけで外からかぶせられるリスクがあるので、これも考えものである。先行系有利は絶対だが、内が有利かどうかについては、「なるべく内寄り」くらいに考えておいていいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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