スマートフォン版へ

2歳戦線を席巻する角川厩舎2頭が中心/エーデルワイス賞

  • 2015年10月14日(水) 18時00分


◆今年はおおいに期待できそうな地元道営勢

 近年では中央でも2歳時からダートの番組が充実してきたからか、エーデルワイス賞は過去5年で中央勢が4勝と、地元勢は劣勢。しかし今年出走してきた中央の4頭はいずれも1勝馬。対して地元道営勢は、まだ底を見せていないような成績の馬が何頭かいるだけに、今年はおおいに期待できそう。

 タイニーダンサー、モダンウーマンは、ここまでともに重賞を2勝ずつ。直接対決は2度あって1勝1敗。タイニーダンサーは、門別では5戦して3勝、2着3着が各1回。モダンウーマンは5戦3勝、2着2回。成績の数字だけ見ると甲乙つけがたい。

 タイニーダンサーは、栄冠賞では後方からの追走となって直線で抜け出しての圧勝。内回り1600mのフローラルCでは3コーナー先頭から直線で後続を突き放し、2着に2秒5の大差をつけた。控えても競馬ができる自在性と、芝の函館2歳Sでも好走といえる4着があるなど、さまざまな条件を経験しているこちらを上位にとった。

 一方のモダンウーマンだが、2歳牝馬限定の重賞でもっともメンバーが揃ったと思われるリリーCを勝利。そこでマックスガーデン、タイニーダンサー相手に逃げ切った実力は本物。マイペースの先行なら逃げ切る可能性もある。

 両馬はグランド牧場のオーナーブリーディングホースでサウスヴィグラス産駒。今年ここまでに行われた門別の2歳重賞6戦のうち5勝を挙げているという角川秀樹厩舎は、2歳戦ではさすがの活躍だ。もう1頭、角川厩舎で重賞(イノセントC)を勝っているリンダリンダも登録はしていたが、川崎の鎌倉記念に遠征するようだ。

 中央勢ではダートの新馬戦を勝って1戦1勝の米国産、チェストケリリー。中団追走から直線一気で差し切った末脚は圧巻だった。右回りやナイターなどをこなせれば、門別の長い直線はこの馬には有利となるだろう。

 マックスガーデンは、重賞初挑戦となったリリーカップではモダンウーマンに半馬身差まで迫って2着。キャリア3戦だけに、上積みがあれば逆転の可能性も。

 中央のほか3頭はいずれも芝のみしか使われていないが、その中からスズカプリズム。2戦目のききょうSでは着順こそ8着だが、勝ち馬からコンマ6秒差。ダートをこなせればチャンスはありそう。

 ダイアモンドノームはデビューが8月と遅かったが、ここまで2戦2勝。こちらは母の父がサウスヴィグラス。

◎タイニーダンサー
○モダンウーマン
▲チェストケリリー
△マックスガーデン
△スズカプリズム
△ダイアモンドノーム

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング