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格上組か、1000万組か

  • 2015年10月20日(火) 12時00分


穴馬として想起する前走1000万条件組が好走するにはひとつ条件がある

 今年の菊花賞は父ダンスインザダークや母の父リアルシャダイといった、「いかにも長距離戦で買いたい」という血統が不在。こうなると、堅く収まるような予感がするところでもある。

 菊花賞は神戸新聞杯上位馬が堅調なレースで、同レース1〜3着組は過去10年[9-5-2-11]と複勝率は6割近い(59.3%)。この組からビッグウィークやソングオブウインドといった単穴も出ている。神戸新聞杯4着以下馬は[0-2-3-36]。単勝20倍未満の馬で[0-0-1-7]だから、前走時点である程度人気だったような馬でも巻き返しはなかなか難しい。

 ちなみにセントライト記念組は、過去10年、前走3着以内馬[0-2-2-20]、4着以下[0-0-0-22]。こちらも前走好走馬がそのままスライドして好走するか、そもそも来ないかの2通りしかない。

 では今年は普通に馬券を買うしかないのか? 穴馬として皆さんが想起するのは前走1000万条件組だろう。ただこの組にはひとつ条件がある。最近この組で成功した馬は、前走で先行していた馬ばかりだ。

 過去10年に馬券に絡んだ1000万条件組はスリーロールス(前走通過順2-2)、ビートブラック(3-4-4-4)、バンデ(1-1-1-1)、ゴールドアクター(2-2-2-2)。やはり格下タイプは、前から残す競馬をしたほうがチャンスがある。

 今年の登録馬はマサハヤドリーム(6-7-5)、ワンダーアツレッタ(5-5-4)、スティーグリッツ(7-4-2)と、通過順だけを取ると微妙なところ。これをアリとするかどうかで、穴を狙うのかどうかの方向性も決まってくる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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