スマートフォン版へ

福島施行の七夕賞を振り返ると……

  • 2004年07月05日(月) 20時17分
 七夕賞は各場の施設改修の影響などを受けて開催条件が変わったりしたが、今回は「平成以降、福島で施行された12回」を前提に話を進めていきたい。

 その12回を対象にすると、まず気づくのが「人気馬が逃げるとダメだが、3番人気以下の馬が逃げると結果に繋がる」という事実である。1・2番人気は計4回逃げているが[0-0-2-2]で連に絡んでいない。その一方で3・4番人気は3頭逃げて3頭とも勝っており、また16番人気で2着したタイキフラッシュの例もある。逃げることを見込んで人気になると目標にされすぎるが、マークが甘いと馬券になる、くらいに考えておいた方がいいだろう。

 もうひとつは、7歳以上馬の活躍だ。前述した12レースにおいては、4→5→6歳となるにしたがって連対率・複勝回収率が低下する。しかし、7歳になるといきなり成績が[3-4-2-24]の連対率21.2%、複勝回収率186%と跳ね上がるのだ。これは他ならぬタイキフラッシュが引き上げてしまった面があるが、それを除いても102%ある。構造的に「ハンデのつき具合」などが良くなっているのかもしれない。

 今回は5・6・7歳馬の戦いだが、少なくとも「6歳馬よりは7歳馬」という前提で本命は選びたい。唯一、6歳馬で魅力を感じるのはチアズブライトリー。休み明けだが、その休み明けこそが長所なのだ。

 というのも、福島開催の七夕賞では、レース間隔の開いた馬ほど成績が良いのである。中1週→中2週→中3週→中4〜8週→中9週以上……と連対率が上昇していくのだ(複勝回収率もほぼ同じ動きになる)。中9週以上はサンプル数が少ないのだが、今回は次に間隔の開いているイーグルカフェでも中4週。この馬を取らざるをえない。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング