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1人気と2人気と3人気の間に食い込むスペースは、今年もありそうだぞ。

  • 2015年12月03日(木) 12時00分


ついに来た。師走が来た。

実は今年は師走競馬を待っていたりもする。
理由は、発売中の競馬大的中(秋後半号)で亀谷クンとお喋りをさせてもらって、儲かるテンションがジャンボマックスしてしまったからだ。

「有馬だけ勝てばいいってもんじゃないでしょう。ちゃんと勝ちたいなら師走競馬全体で勝ちを狙うべきですよ!」

「オススメは阪神ダート1400、そして中京芝2000です」

フムフム。なるほど!面白い!乗った!

前々から感じていたけど、亀ちゃんの話しにはグルーヴ感がある。話すと明日にでも競馬で勝ちまくれるような気になる。たんにノリがいいってだけではない。ノリにたしかな自信が上乗せされているというのかな?ノリが前から来るんじゃなくて、後ろから来るっていうのかな?後ろに回って、背中を押すような…そんな感じ。ノリに説得力がある。ノリ説得。なんかノリ突っ込みみたいで変だ。だからグルーヴと呼んでみた。うむ、なんかカッコイイ。確認は競馬大的中でお願いします。

とはいえ、それでも自分は有馬記念をなんとかしたくてしょうがない(ここは病気だから治らない)。しかしまずは阪神ダート1400、中京芝2000に全力投球だ。ちなみに今週は中京芝2000が3つ、阪神ダート1400が2つもある!!おっと!涎が飛沫しちゃうよ!

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金鯱賞の池江厩舎
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金鯱賞に池江厩舎が今年は3頭登録してきた。

ベルーフ     岩田 予想3人気
サトノノブレス  和田 予想4人気
オーシャンブルー ボウマン 予想11人気

■池江厩舎が2頭以上出走させてきたら、1頭は馬券になる。
■5、6人気(単オッズ10倍前後)に池江厩舎の馬がいたら、それが答えだ。

金鯱賞がこの時期に移って、今年で4年目だけど、池江厩舎は常に複数頭出しでこのレースに臨み、1頭馬券になっている。

12年 2人気ダノンバラード 8着
   6人気オーシャンブルー 1着

13年 2人気オーシャンブルー 10着
    5人気トゥザグローリー 4着
    6人気ラブリーデイ   2着

14年 4人気サトノノブレス  2着
    6人気ラブリーデイ   4着
    10人気オーシャンブルー 12着
    11人気トゥザグローリー 16着

早くも一丁上がりだ。
条件を満たしそうな馬は2頭。

予想3人気ベルーフ 
予想4人気サトノノブレス 

このどちらかだろう。
このままの人気ならば、当日人気のない方を軸にすればいい。
自分はベルーフを買いたいから出来れば4人気になって欲しいけれど、サトノノブレスも去年2着してるし、アルゼンチンでも復調気配を見せたし、サトノノブレスでも構わない。

池江厩舎の金鯱賞出走馬には、ここ勝負、次の有馬記念勝負、来年の中山金杯勝負とそれぞれに意味がある(意味がありそうでない場合もあるけど)。オーシャンブルーにもきっと意味があると思うからヒモでは注視しておこう(中山金杯狙いかな?)。

自分は池江厩舎は、金鯱賞で納会を開き、有馬で大納会を開くと思っている(中山金杯が仕事はじめ)。
今年は金鯱賞に3頭を登録してきた。これは、池江厩舎が今年も上手く機能していたという証拠だ。つまり大納会の有馬記念でも大量出しする可能性いっぱいってことだ。はたして何頭の馬を送り込んでくるのか?今から楽しみだ。

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ステイヤーズSで単30倍台、50倍台の馬が輝くとき。
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ステイヤーズSは、ユニバーサルでバリアフリーなレースだ。3歳も4歳も高齢馬もセン馬もみんな同じようにやって来る。なんでも来いのオールカマーよりもオールカマーなレースだ。

1人気成績 4-1-1-4
馬券圏内率6割。連対率5割。
ユニバーサルなレースとしてちょーどいい成績に思える。

そんなステイヤーズSにはオッズ視点でもときどき輝いてみえる馬が出現する。

■単10倍未満の馬が4頭以内だったとき、単30倍台〜、単50倍台〜が輝きはじめる。

過去10年で7回、単10倍未満の馬が4頭以内だった年があって、その内6回で単30倍台、50倍台の馬が1頭〜3頭出現して、4回馬券になった。馬券圏外2回も4着、5着だから、輝きを増したと捉えていい。

11年 3着トウカイトリック 単57.3
09年 2着ゴールデンメイン 単55.5
08年 3着トウカイエリート 単35.4
07年 1着マキハタサイボーグ 単50.7
06年 5着チャクラ     単30.5
05年 4着ラヴァリージェニオ 単54.8

今年は予想では、単10倍未満が4頭以内になりそうで、久しぶり(11年以来)に単30倍台、50倍台が輝きを増しそうで、ワクワクしている。

怪しいのは、
マイネルメダリスト
トルークマクト
ヴァーゲンザイル
このあたりか。

マイネルメダリストとヴァーゲンザイルは中山が一番得意な馬で、トルークマクトは現在2連勝中で、鞍上はTベリーだ。好走の説明をオッズ以外でもつけられる馬たちで、穴を開けてもなんら不思議はない。

人気のムーアのアルバートや、このレースが得意のファタモルガーナらと組み合わせればだいたいじゃないか?
特に4歳で2着、6歳で2着しているファタモルガーナには、4歳で2着、9歳で3着、10歳で1着、11歳で3着したトウカイトリック的な匂いを感じる。ミスター・ステイヤーズの称号を勝ち取るまで走り続けて欲しいから今年もぜひとも好走していただきたいものだ。

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今年のチャンピオンズCにも激突感はありそうだ。
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ジャパンカップ・ダートからチャンピオンズCに名称変更されようが、
東京競馬場から阪神競馬場へ、阪神競馬場から中京競馬場へ変更されようが変わらない本質のようなものがある。激突感だ。

強い馬同士(1〜3人気)がぶつかり合って、1頭が勝ち負けし、もう2頭が3着以下に敗れる。そんな激突。
それが第1回ジャパンカップダートからずっと続いている。
去年は1人気のコパノリッキーがいきなり出遅れて、ぶつかり合うことなく敗れたけれど、それでも2人気ホッコータルマエと3人気ローマンレジェンドの間には8人気ナムラビクターが食い込んだ。

そう、激しくぶつかり合うから、1・2・3人気同士のワンツーがぜんぜんないのだ。この10年で1度もないだけじゃなく、第1回ジャパンカップダートから振り返っても、ワンツーはクロフネ(1人気)=ウイングアロー(3人気)で決まった01年の1回しかない。ワンスリー、ツースリーもこの10年で3回しかない。

ダートの王者は、逃げ先行タイプが多く、先行してぶつかり合うことが多いから、最後に力尽きて、そこを伏兵馬に狙われるのかもしれない。最優秀ダート馬の称号や、2つしかない中央のG1の勲章がかかっていることも、激突のエッセンスかもしれない。

過去10年(ジャパンカップダート含む)の1・2・3人気馬の成績

2005 東京ダ2100
1人気 カネヒキリ     1着
2人気 サカラート     7着
3人気 タイムパラドックス 4着

2006 東京ダ2100
1人気 シーキングザダイヤ 2着
2人気 ブルーコンコルド  9着
3人気 サンライズバッカス 5着

2007 東京ダ2100
1人気 ヴァーミリアン      1着
2人気 ドラゴンファイヤー    6着
3人気 スチューデントカウンシル 8着

2008 阪神ダ1800
1人気 ヴァーミリアン   3着
2人気 サクセスブロッケン 8着
3人気 カジノドライヴ   6着

2009 阪神ダ1800
1人気 エスポワールシチー 1着
2人気 ヴァーミリアン   8着
3人気 ワンダーアキュート 6着

2010 阪神ダ1800
1人気 トランセンド    1着
2人気 シルクメビウス   5着
3人気 キングスエンブレム 9着

2011 阪神ダ1800
1人気 トランセンド    1着
2人気 エスポワールシチー 3着
3人気 ヤマニンキングリー 7着

2012 阪神ダ1800
1人気 ローマンレジェンド 4着
2人気 エスポワールシチー 10着
3人気 ワンダーアキュート 2着

2013 阪神ダ1800
1人気 ホッコータルマエ  3着
2人気 ローマンレジェンド 13着
3人気 ベルシャザール   1着

チャンピオンズC 中京ダ1800
2014
1人気 コパノリッキー   12着
2人気 ホッコータルマエ  1着
3人気 ローマンレジェンド 3着

1・2・3人気馬が連対できなかったのは08年のみ。1人気ヴァーミリアンが3着に負けて、4人気のカネヒキリが1着した。それ以外では1・2・3人気のどれかが連対していて、なおかつ散るときは派手に散るのがそれなりに多いのもわかる。

今年の1・2・3人気ははっきりしている。

予想1人気 ノンコノユメ ルメール
予想2人気 ホッコータルマエ 幸
予想3人気 コパノリッキー 武豊

1・2・3人気の入れ替えはあっても、3強の入れ替えはないだろう。
ならば話はカンタンだ。間違いなくぶつかり合う。

ホッコータルマエは前哨戦ではコパノリッキーへの寄せが甘かった。
幸騎手が加減をしたというより、ホッコータルマエが休み明け初戦で踏み込みきれなかったように見えた。ひと叩きされて、今度は間違いなく幸騎手はJBCより早めにリッキーに寄せて行くはず。

ホッコータルマエがその期待に応えられれば、勝ち負けだろう。でも、仮に闘争心が減退しているようならば、JBCの敗戦もそれが理由ならば、コパノリッキーに弾き返されるかもしれない。前哨戦よりも厳しく寄せるのは当然で、だとするとダメだったときの反動も大きいはず。だからホッコータルマエにも1着か3着、いや4着以下も十分考えられる。

差しのノンコノユメは、ルメールだし、勝負するはずだ。ルメールの勝負騎乗は、差しの馬を先行させる騎乗だけど、さすがに今回はできないと見ている。3歳で小さい馬だからだ。だとしても、差して届くであろうギリギリの間合いをつくのではないか?

1人気ならばその確率は余計に高まる。ルメールには日本人騎手にときどき見受けられる、「1人気でも自分の競馬に徹します」という哲学はない(はずだ。そう思いたい。G2、G3ではやっても、G1ではしないはず)。
だから、その期待に応えられれば、差し切るし、へこたれれば馬券圏外。十分考えられる。

自分の競馬に徹するとしたらコパノリッキーだろう。3強の中では間違いなく一番前にいるから、基本は自分の競馬に徹して、やって来たら受けとめる。それだけだろう。今回はコーリンベリーがいるから、逃げるかはわからないけれど、コーリンベリーはフェブラリーSを見込んでの挑戦だろうから、折り合い競馬に徹する可能性も大。むしろコパノリッキーの番手につけたいのではないか。

自分の競馬に徹して、ホッコータルマエの寄せを弾き返せれば1着、屈すれば、3着、いや4着以下だって、中央の重賞なら考えられないことはない。

コパノリッキーは勝てば今年の中央ダートG1をダブルで勝つことになって、最優秀ダート馬がほぼ決定的となる。
ホッコータルマエは統一G1・10勝と騒がれているけれど、シンプルにコパノリッキーに負けたくないはずだ。
ルメールも今年G1を勝ってないから、ここはぜがひでも取りたいだろう。
激突のベースとなる動機も十分だ。

というわけで、今年も1・2・3人気の激突はある!

ならば、あとはカンタンだ。夜と朝の間に、いや1人気と2人気と3人気の間に食い込む馬を見つければいいだけだ。

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チャンピオンズC注目馬
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ロワジャルダン
サウンドトゥルー

食い込む馬の特徴は人気馬のすぐ後ろにいる馬が多い。
去年は、ホッコータルマエ2人気とローマンレジェンド3人気の後ろにいたナムラビクター8人気が2頭に割り込んだ。
2年前は差して1着したベルシャザール3人気の後ろにいたワンダーアキュート6人気が差して、ベルシャザール3人気とホッコータルマエ1人気の間に食い込んだ。

ロワジャルダンは、前走は差して1着したけれど、本来はもう少し前に行く脚もある馬で、タルマエの後ろにいるであろうローマンレジェンドの後ろにつけられると食い込みチャンスが生まれそうだ。

今回のメンバーで新鮮な魅力があるのはもちろん3歳馬だけれど、4歳のロワジャルダンにもまだノビシロがあるように思える。
過去歴を見ると、ダートで2回取りこぼしたようにも思え(どちらもダ2100)、それ以外では安定した成績を残している。初重賞の前走でも1着しており、2回の馬券圏外を取りこぼしだと決めつけられれば、まだ底を見せていないと決めつけられる。

予想7人気。いい人気だ。内枠が取れればなおさらいい。

サウンドトゥルーはノンコノユメといっしょに来るようなイメージだ。
予想は4人気。大野騎手的には、去年のインカンテーションと同じだ。去年は少々遠慮気味に騎乗していたように思えるけれど、この馬の末脚はインカンテーション以上に安定している。去年と同じような位置になったとしても、ルメールの後ろをロックオンできれば、食い込める可能性はあるはず。セン馬だけにまさに夜と朝の間にロックオンだ。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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