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差し馬優位の阪神JF

  • 2015年12月08日(火) 12時00分


勝ち馬が差し・追い込みから出ているいくつかの理由

 前に行ったら負け。おおざっぱに言うと、阪神JFはそんなレースである。

 新コースになってから既に9回行われているが、4角で6番手以内にいたのはウオッカだけ。それもまだ騎手が新コースに慣れていなかった新コース初年度・06年のことである。この年は1〜3着馬がすべて6番手以内だった。

 それ以降は差し決着が多く、少なくとも勝ち馬は差し・追い込みから出ている。そこにはいくつかの理由があると思う。

 最大の理由はラップだ。阪神外回りでは2ハロン目ではなく後ろから2ハロン目(7ハロン目)、場合によっては後ろから3ハロン目(6ハロン目)が最速ラップになることがよくあるが、阪神JFではそのパターンがほとんどない。過去9年で唯一の例は11年で、2ハロン目が11.1秒、7ハロン目が11.0秒だった。この年は2、3着に4角4、3番手の馬が来ている。

 阪神JFは過去9回すべて18頭立てで行われており、さすがにこの頭数で前半ゆるゆると入ることはない。前後半のバランスでも前半が遅かったのは10年と11年だけ。外回りコースでもあり、先行馬、特にスタミナの余裕が無い馬は粘り込めない。

 問題は、今回どの馬が前に行ってどの馬が差しに回るか、キャリアの浅い2歳馬では分からないということだ。例えば昨年の覇者ショウナンアデラにしても、デビューから3戦は好位の競馬をしており、阪神JFはスタートで後手を踏んだのが逆にはまったという面もあった。

 それでも「差しに回りそう」という馬を類推していくしかないだろう。また脚質だけでなく、スタミナの余裕も意識していきたい。後者については血統に加え、これまで使ってきた距離が参考になるはずだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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