夏ということで、クラス移動が馬券上のテーマとなっている。
そこでふと考えたのだが、今週東のメインとなるNSTオープンのような、オープン特別において、クラス移動はどのように作用するのだろう?
新賞金で降級していく馬はいるが、なにしろオープンだから「上から落ちてくる馬」はいない。そして、下から勝ち上がってくる馬はぽつぽつといる。
「降級馬は本来格上なんだから有利」というような、単純な構図が通用しないだけに、どんな馬を取ったらいいのか判断に苦しむ。
そこで今回はこんな調査をしてみた。
○94年以降、7〜8月に平地で行われたオープン特別が対象(オープン特別という微妙な立場が重要なので、重賞は外した)。
○サンプル数を増やすため、芝ダート・距離は問わない。
○以上の競走を対象に、前走クラス別・着順別の複勝回収率を観察する。
結果はこうである(数字は%)。
【前走着順 前走OP-前走条件級】
1着 95-84
2着 60-86
3着 72-63
4着 59-45
5着 55-48
(対象レースの全馬平均:72)
前走クラスがどうというより、単に前走の着順がいい馬の回収率が高くなっている。
以下は想像だが、降級していく馬というのは基本的に若い馬であり、オープンに残っている馬はイコール「強い馬」というわけではなく、手詰まりになっている馬も多いのだろう。その結果、勢いのある馬に屈することも多いということだ。
仮にその想像が間違っていても、「前走4〜5着馬」といったハンパな層を買ってはいけないことだけは言えそうだ。誰にも分かるそこそこの馬であり、しかし馬券に絡む突破力には欠けているのだろう。