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新馬・未勝利組の多いシンザン記念

  • 2016年01月06日(水) 14時00分


魅力的な選択肢とはなっていない前走新馬・未勝利組

 23頭が登録してきたシンザン記念。最終的にどの馬が出走意思を示しどの馬が回避するか、あるいはどの馬が通ってどの馬が除外になるか分からないが、例年以上に1勝馬のシェアが高まるだろうし、しかも前走で初勝利をあげた馬が一定数以上出てくることになるだろう。

 ただ、シンザン記念は前走新馬・未勝利組の成績が芳しくないレースである。過去10年、前走新馬組は[0-0-1-7]。前走未勝利組は[2-1-0-19]と馬券には絡んでいるものの回収率は単33%・複35%で、魅力的な選択肢とはなっていない。

 過去20年のうち16頭立てになったケース(7例)という基準で見ると前走新馬組・未勝利組ともに複勝回収率が100%を超えてくるのだが、未勝利組についてはダービーレグノとヘミングウェイの2頭だけで跳ね上げた数字なので、どこまで信用していいものかは微妙だ。

 一方で、過去10年の前走500万条件以上については、以下のように評価できる。

・500万条件組→イメージ以上に走っていて回収率が高い。負けてきた組も複穴になる。

・オープン〜GII組→前走1200m組以外は複回収率が高い。ただ勝ちきれない傾向にある。

・GI組→ここで5番人気以内になるレベルの馬は有望。6番人気以下は[0-0-0-18]

 今回、唯一のGI組であるツーエムレジェンドは5番人気以内を満たすか微妙なところ。前走で芝の1400m以上を勝ってきたのはレインボーラインだけ。この馬をアタマ候補にするのか、2頭いる重賞好走組を今年の陣容なら勝ちきれると考えるか、そのあたりが予想の糸口になるというのが私の考えだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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