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愛知杯でホームランを狙うなら

  • 2016年01月12日(火) 12時00分


いまのハンデ戦では相対的に実力馬サイドのほうが有利なのだが…

 ハンデ戦を予想する際に私がよく書くのが、「ハンデ戦は敢えて背負う馬を買え」「敢えて斤量増の馬を買え」ということ。昔のように酷量を課さないいまのハンデ戦では、相対的に実力馬サイドのほうが有利だからである。一般には勝率・複勝率だけでなく、回収率でも「一見不利なハンデを課せられているグループ」が上回ることが多い。

 しかし、一部のレースについては例外もある。土曜日に予定されている愛知杯はそのひとつだ。

 時期移行のため昨年は行われなかった愛知杯だが、牝馬のハンデGIIIになってからの11回を対象に見てみると、
愛知杯過去11回

愛知杯が牝馬ハンデ戦になってからの過去11回斤量増減別成績

となっている。勝率・複勝率は斤量増組が上回っているが、穴を出して回収率が高いのは斤量減組だ。

 問題は斤量減組にもいくつかのパターンがあるということである。前走条件戦組は、ハンデ戦の超ハンデで勝ちあがってきたというような特殊事例を除けば、基本的に斤量減になる。一方で、もともとオープンにいて前走で別定戦などに出走し、持ちハンデがそれより下というケースもある。

 実は愛知杯の斤量減組、その高回収率は前走準オープン組を飛び越して、1000万条件組が支えている。対象期間[4-1-1-15]で単708%・複293%。馬券に絡んだ6頭のうち5頭が2ケタ人気だった。

 今年の登録馬中、前走1000万条件組は勝ってきた馬も負けてきた馬も含めて5頭。実際の出走ラインがどこになるかは分からないが、ホームランを狙うならここが糸口か。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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