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高齢馬も走るAJC杯

  • 2016年01月19日(火) 12時00分


AJC杯と日経新春杯の大きな違いは年齢別成績

 先週行われた日経新春杯と今週のAJC杯は、ハンデと別定の違いはあれどともに古馬のGIIで、距離も200mしか違わない。しかし両者にはひとつ大きな違いがある。それは、年齢別成績である。

 2006〜2015年の結果で見ると、日経新春杯は勝率・複勝率とも4歳馬が最も高く、5歳、6歳、7歳……と歳をとるごとに下がっていく。今年の日経新春杯も4歳馬のワンツーだったので、「若い馬強し」の傾向は堅持されたことになる。

 一方、AJC杯は年齢による差がほとんどないレースだ。過去10年の成績がこちら。

年齢 着度数 勝率 複勝率 単回収率 複回収率
4歳
[1-3-1-12] 5.9% 29.4% 18 65

5歳
[3-0-4-18] 12.0% 28.0% 37 56

6歳
[3-1-3-29] 8.3% 19.4% 73 83

7歳
[3-2-1-23] 10.3% 20.7% 85 98

8歳
[0-4-1-6] 0.0% 45.5% 0 151

 7歳馬が3勝しているし、8歳馬が4回も2着して複勝率ではトップになっている。高齢馬は人気になりにくいので、複勝回収率は7、8歳馬が上位。日経新春杯であれほど強い4歳馬がこちらでは奮わず、17頭中9頭が3番人気以内であるにも関わらず、この程度の成績だ。

 サトノラーゼンはさすがに大丈夫だろう……という気もするが、目分量でOKとしてしまうのではデータを見る意味がない。一方で今回4頭登録している8歳馬(9歳馬も1頭)にも目配りを欠かさないようにしたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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