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クイーンSは先行タイプの穴馬を

  • 2004年08月09日(月) 19時55分
 昨年と今年のクイーンS、なにが違うといえば、やはりファインモーションがいるかいないかである。

 昨年の本欄では、「牝馬限定重賞で単勝1倍台になるような馬は連には絡んでしまう」というようなことを書き、ファインモーションは2着だった。1頭ならともかく、負かす馬は2頭は出てはこないわけだ。

 一方、今年は抜けた人気馬がいない。それでもなにかしら1番人気になる馬はいるわけだが、それが即おすすめということになるわけではない。

 94年以降の古牝馬限定G2・G3を集計すると、1番人気の回収率は単76%・複79%。そのうち頭数ベースで2割を占める単勝1倍台の馬が単106%・複110%と活躍しており、それを除くと数字は単68%・複71%まで下がる。つまり、「そこそこの1番人気馬」はあまりおいしくない存在なのだ。

 ということは、なんらかの形でひねった本命を立てる必要がある。その際のポイントは、私がことあるごとに書いている「競馬は前から買え」だろう。

 クイーンSが開幕週に移ったのは一昨年だが、一昨年は4角で捲り先頭に立った7番人気ミツワトップレディが、1番人気ダイヤモンドビコーを封じて優勝した。また、昨年は同じく7番人気オースミハルカが逃げてファインモーションを封じている。

 昨年・一昨年の札幌開幕週に行われた芝のレースは全部で24レースだが、連対馬48頭を4角での通過順にまとめると

先頭 13頭
2番手 15頭
3番手 5頭
4番手 7頭
5番手 5頭
6番手以降 3頭

となっている。6番手以降から連対した3頭は1200mが2鞍と2600mが1鞍なので、中距離は「前から」でいいだろう。

 逃げ馬の脆さが嫌な人は、「とにかく2〜3番手キープ」をテーマに軸馬を選ぶとよいのではないだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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