札幌記念は別定G2になってから既に7回行われた。
出走馬はのべ83頭だが、全馬の単複をベタ買いした場合の回収率は単50%・複55%である。かなりの本命傾向だ。
実際のところ、過去データを色々な条件で検索しても、回収率がプラスになるパターンをなかなか発見できない。
しかも、札幌記念といえば牝馬が強いレース。別定G2とは思えないほど牝馬が頻繁に連対している。そんなこともあって、「ファインモーションから人気サイドで」と無難な計画を立てていてる本命党も少なくないだろう。
しかし……穴買いたさに言うわけではないが、今年は多少紛れがあってもおかしくはないのではと思う。
過去に、人気薄と呼べる馬が現条件で連対したのは2回。00年のダイワカーリアンと、02年のトウカイポイントである。
この2年には共通項がある。圧倒的に格上と呼べる牡馬の人気馬がいなかったことだ。00年は牝馬のファレノプシスが1番人気で、重賞勝ちのないエアギャングスターが2番人気。3番人気が長期休養後まだ馬券に絡んでいなかったアドマイヤコジーン。
02年は重賞勝ちのないコイントスが1番人気で、牝馬のテイエムオーシャンが2番人気。対古馬戦がはじめてのアドマイヤドンが3番人気だった。
なんだかんだで札幌記念なんて毎年そんなメンバー構成だろうとも言えるのだが、しかし、今年の登録馬を見れば例年以上になんでもありなのは間違いない。
そこで荒れる場合のポイントだが、一言で言うと函館から転戦してくる馬の扱いだ。今年は堅かったが、函館記念が能力検定として機能するレースではないぶん、札幌記念で人気の盲点になるケースが多い。函館組の見極めは慎重にしよう。