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新潟記念、3着は3年続けて人気薄

  • 2004年08月23日(月) 18時46分
 新潟は改装後4年目なのでまだ判断がつきかねるが、表面上の特徴として、新潟記念は3年とも1着馬が上位人気、3着馬が揃って人気薄という結果になっている。

 1着馬と3着馬の比較にはあまり意味が無いと思われるが、人気薄ながら3着した馬たちを観察することには意味があるだろう。今年の時点でも3連複の穴狙いに役立つし、来年以降は3連単もある。

 人気薄で3着した3頭だが、共通項を探すとしたらまず浮かぶのが、同じ年にOPで3着以内に入っているということだ。いわゆる上がり馬ではないのである。

 01年のミヤギロドリゴは2走前の七夕賞で3着、02年のダービーレグノは4走前の東京新聞杯で3着、03年のキングフィデリアは2走前の都大路Sで3着だった。しかも3頭とも、OPに入ってからだいぶ時間の経っていた(ダービーレグノは準OP落ちしていた時期もあったが)馬である。経験もあるしその年好走もしているが、その内容があまりに中途半端なので人気に繋がらなかったということだろう。

 もうひとつ、3頭はそれぞれ重馬場かダートに実績のあった馬である。ミヤギロドリゴは実績というほどのものはない(デビュー当初ダートを使われていたり、01年のはじめに再びダートを試されていた程度)が、ダービーレグノとキングフィデリアの先述した「好走」はいずれも重馬場でのものである。

 無理にダート実績・重実績などと言わなくても、この3頭がいずれもスピード色とは離れた位置にいる馬であることは間違いないだろう。新装新潟コースというとイコール高速馬場となりがちだが、新潟記念の穴馬に関してはそうでもないのだ。

 最後に、改装初年度のミヤギロドリゴは横に置くとして、ダービーレグノが翌年の新潟記念を勝ち、キングフィデリアが同年の新潟大賞典を勝っていることにも注目したい。コース実績は重要なファクターになりそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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