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毎年恒例、小倉2歳Sは外枠から

  • 2004年08月30日(月) 19時14分
 普段は東の重賞を中心に書いているが、今週は小倉2歳Sの方について書いてみたい。

 毎年、このレースがやってくると原稿にするのが「外枠有利」である。既に一部では当然のこととも受け止められている最終週・芝1200mの「外枠まつり」だが、まだ機能するのだから書かないわけにはいかない。

 小倉に限らず開催が続くと内が荒れ、仮柵移動だけでは消化しきれなくなる。特に短距離戦は厳しいラップのところで内枠馬が逃げ場を失って無駄な消耗をしてしまい、結果として外の馬が好成績をあげる。

 ただ、単純作業のように外から買ってペイする競馬場というのは限られており、函館と小倉が特に有力である。2者の比較でも小倉だろう。

 昨年はメイショウボーラーとコスモサンビームが外に入ってしまって面白くもなんともなかったので、今年は「いい枠順」になることを期待したい。

 外枠有利は皆分かっているが、専門紙が枠順確定前に打ったシルシをひきずるため、それにつれて内枠の有力馬はソコソコ売れてしまう。その結果としての「外枠まつり」なのだ。

 毎年恒例の話だけでは申し訳ないので、小倉2歳Sについてもう一点付け加えておきたい。小倉は内外の有利不利だけでなく、路面そのものの性質が変わってきた部分もある。その結果として、小倉2歳Sも間隔が開いた馬より、連闘・中1週で出てきた馬の方が穴をあけやすい。最近の路面に対する適性が保証されているということでもあるだろう。

 不利なども影響したとはいえ、古馬の芝1200mもここへきて好走馬の顔ぶれが入れ替わった。小倉2歳Sは「外から」「最近走った馬から」を基準にシルシを打っていきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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