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コース経験でサウンドトゥルーに期待/かしわ記念

  • 2016年05月04日(水) 18時00分


◆スローペースにさえならなければ末脚を生かせる

 中央5頭はいずれもGI(JpnIも含む)の勝ち馬で、しかもいずれも1年以内にGIを勝っているという強力なメンバーが揃った。コパノリッキーこそ馬群に包まれるとレースをやめてしまうことがあるため負けるときは惨敗ということがあるが、それ以外の4頭は昨年秋からダートのトップクラスの中でレースをして崩れることがない。それぞれのベストパフォーマンスで比較するなら、ほとんど差がないといってよさそうなメンバーだ。

 そんな中でサウンドトゥルーは、重賞未勝利で臨んだ日本テレビ盃で、クリソライトとコパノリッキーがハイペースで競り合ったところ、ロングスパートで差し切ったレースは衝撃的だった。それがフロックでなかったことは東京大賞典の勝利で示したとおり。一度経験しているコースでもあり、マイル戦とはいえコーナーを4つまわるコースで、スローペースにさえならなければ末脚を生かせると見る。

 モーニンも、武蔵野Sこそ3着だったが、フェブラリーSのレコード勝ちの内容なら非の打ち所がない。あとは初めての地方のコースが合うかどうか。フェブラリーS好走馬の多くは、同じ左回りのマイル戦となるかしわ記念でも結果を残しているので、その心配も少ない。

 コパノリッキーは一昨年のこのレースを勝利。当時とは格段にメンバーが上がった。そして今回は最内枠。出遅れて包まれたらというリスクはおおいにあるが、スタートをうまく出てマイペースか、2、3番手でうまく外に持ち出せればチャンスはある。

 ノンコノユメが△は評価が低いような気もするが、これだけのメンバーが集まったのだから仕方ない。サウンドトゥルーが長く脚を使うタイプなのに対して、ノンコノユメはゴール前一瞬の切れ味勝負。コーナーを4つ回るマイル戦でそれを生かせるかどうか疑問に思って狙いを下げた。

 以前はGIではちょっと足りない印象があったベストウォーリアだが、昨年の南部杯では前半ハイペースを好位で追走し、直線で抜け出したレースぶりはパワーアップを感じさせるもの。その後、JBCスプリントではコンマ5秒差の3着、フェブラリーSではモーニンからコンマ2秒差の4着なら、もはやトップクラスとも実力的に差がない。展開次第では勝負になる。

 地方勢で注目は重賞6連勝中のソルテで、ダートグレードでも勝負になる実力はつけたと思うが、ダートグレードは3歳時のジャパンダートダービー(6着)以来3年近くぶり。それでいきなりこのメンバーではいかにも厳しい。ハッピースプリントも、昨年のかしわ記念のメンバーならチャンスとも思えたが、昨年来の勝ち星が中央のメンバーにかなり恵まれた浦和記念だけということでは厳しいといわざるをえない。

◎サウンドトゥルー
○モーニン
▲コパノリッキー
△ノンコノユメ
△ベストウォーリア

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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