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ダービーからの直行組に法則性

  • 2004年09月14日(火) 09時52分
 セントライト記念といえば、かつてはハンパな仕上げの実力馬が人気で飛ぶことも多いレースだった。

 しかし、菊花賞の時期が変更され、最終プレップレースという役割になって以降、さすがに傾向も変わりつつある。00年以降で見ると、前走距離別成績はこんな感じ。

・距離[勝率-連対率-単回収率-複回収率]
・2100m以下[5.1%-10.3%-22%-15%]
・2300m以上[11.8%-23.5%-83%-74%]

 距離短縮組が強いというのは要するにダービー以来の馬が強い(他にニシノシンフォニーの2着がある)ということだが、そのワリを食う形で、距離延長組はかなりひどい成績になっている。特に、1800m以下から来る馬は相当に望み薄だ。

 さて、では失敗しなくなったダービー組だが、複数候補がいる場合(コスモバルクの北海優駿をどう評価するかという問題もある)はどうジャッジしたらいいのだろうか?

 穴党には夢の無い話だが、ダービーの着順がよくて、セントライト記念での人気が上位の馬が来る。

 00年はダービーからの直行組が2頭。ダービー4着・セントライト記念1番人気のトーホウシデンが2着で、同じく6着&3番人気のジョウテンブレーヴが3着だった。

 01年も2頭で、やはりダービー着順・ここでの人気ともに上だったシンコウカリドが先着(1着)。02年は3頭で、またもやダービー着順・ここでの人気ともに最上位のバランスオブゲームが最先着(1着)。

 03年は4頭だったが、同様のパターンでチャクラが最先着(3着)している。

 無理くりに穴を狙うのなら、「非ダービー組→非ダービー組→ダービー組人気最上位」という3連単が可能だが、ダービー組を複数3連単に盛り込む場合は、序列を逆転させてはならないということになる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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