とにかく前走と変わることが大事
ハンデ戦といえばやはり斤量が気になるところだが、七夕賞については「とにかく前走と変わることが大事」という傾向にある。
ハンデが軽くなることはもちろんそれ自体有利であるし、重くなることは一見不利である一方、相手関係が楽になっているケースもある。前走と同斤量という馬は中途半端な立場にあることが多い一方、ファンから見て検討しやすい面もあるので、どうしても回収率としては伸びない。
七夕賞の斤量変動別成績(過去10年)は以下の通り。
種別 着度数 勝率 複勝率 単回収率 複回収率
増減無し
[2-4-3-42] 3.9% 17.6% 31 55
今回増
[4-3-2-11] 20.0% 45.0% 125 110
今回減
[4-3-6-76] 4.5% 14.6% 124 111
この原稿はハンデ発表前に書いているので今年該当馬がいるかどうか分からないが、今回増となる組はかなり高い勝率・複勝率を誇り、回収率もプラスとなっている。近走に好走がある馬なら今回増でも問題ない。
また、増減なし組のジャッジにもこの構造を応用することができる。「思ったより見込まれた結果として、今回前走と同斤量」というハンデなら、ファンに嫌われる→オッズが上がるぶん、実は今回買いという可能性がある。
今回減組は、玉石混交の世界だ。勝率・複勝率が低くて回収率が高いというのは、それだけ少数の穴に依存しているということ。ふつうはハンデ重賞で斤量減というと昇級馬が多いのだが、このレースの過去10年で前走条件戦組は[1-0-0-14]。最近はアスカクリチャン、ニューダイナスティ、マデイラと2ケタ人気の前走オープン大敗馬がノーヒントで激走しており、軸に据えるのは難しい。来たら儲けもののヒモ馬として扱うほうがよいと思う。
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