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SSだらけの秋華賞

  • 2004年10月11日(月) 18時44分
 秋華賞登録馬は全部で22頭だが、そのうち実に12頭までがサンデーサイレンス産駒である。ミスパスカリは除外が確定的だから、実質は21分の12。800万組の抽選次第では、出走頭数の6割以上をSS産駒が占めることになるかもしれない。

 私のように血統に詳しいとまでは言えないレベルの人間は種牡馬単位で適性等をジャッジすることが多いが、こうなってくるとそれもできない。次善の策としてはどういう方法があるだろうか……と考えて、これも単純だが、SS+母の父で判断することにした。

 京都芝2000m(今開催開幕週含まず)におけるSS産駒、母の父別成績は……。

Sadler's Wells  [3-0-0-2]
シンボリルドルフ [0.0-0-1]
ディクタス    [0-0-0-1]
トニービン    [4-1-1-4]
リアルシャダイ  [1-1-1-5]
※ドクターデヴィアス、Deputy Minister、Salse、Saumarez、Bellottoは出走例なし。

 輸入牝馬が多かったこともあってやや企画倒れだが、母の父サドラーズウェルズが人気サイドばかりとはいえ5戦3勝であることと、トニービンがこれまた人気サイド中心とはいえ堅調であることが分かる。

 秋華賞登録馬でいえばインゴット、ヒカルドウキセイ(以上サドラーズウェルズ)、グローリアスデイズ(トニービン)ということになる。

 格で言えば間違いなくグローリアスデイズだが、穴ということでは抽選突破が条件とはいえヒカルドウキセイが気になる。

 同馬は夏の間に1000万条件で2度4着しているが、芝中距離ではこれが今年の「3歳牝馬の上がり馬」としてはトップクラスの成績なのだ。しかも続くローズSも僅差の4着。

 相手なりに走る馬というのは、メンバーが強化されても相手なりに走れる面がある。単や馬連は買えないが、3連単の3着なら考えられるだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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