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改修後の狙い目血統は?

  • 2004年10月25日(月) 21時15分
 今週天皇賞・秋に出走する馬のうち、テレグノシスとナリタセンチュリーはトニービン×ノーザンテーストの配合。エアグルーヴ、サクラチトセオーと同配合ということで、改修前なら絶対に買いたくなるところである。

 しかし、東京競馬場の改修が行われただけに悩みどころでもある。昨年は1600〜2000mに適性のあるタイプが全滅で、かつての天皇賞と傾向が変わったことをうかがわせた。かつての黄金パターンはいまでも通用するのか? 直接的なやり方だが、改修後に東京芝2000mで走ったトニービン×ノーザンテーストの成績は、

[1-1-0-2] 単回収率97% 複115%

 6番人気2着と1番人気4着があるが、同一馬(ウォーライクトニー)なので深く考えなくていいだろう。これを見るかぎり、深刻なまで不得意になったとは言えなさそうだ。ちなみに改修前は、

[6-4-5-23] 単回収率93% 複104%

 サンプル数の多い分、こちらの方が信憑性は高いが、いずれにしても得意は得意ということだろう。

 一方サンデーサイレンス産駒は、新生東京・芝2000mで今のところ旗色が悪く、勝利度数こそ[9-8-8-40]だが、回収率が単37%、複76%。1着を取れるのは人気馬ばかりだ。改修後、このコースで勝った3番人気以下のサンデーサイレンス産駒は皆無である。

 さらに中身を見てみると、サンデーサイレンス×ミスプロ系では、ジェイドロバリーとファピアノから勝ち馬が出ているが、いずれも単勝100円台の1番人気。一方で、2〜3番人気では取りこぼしの多さが目立つ。

 ゼンノロブロイがペリエ乗り替わりで買い時だと思っていたのだが、以上の結果を見て少し不安になってきた。今回は人気になる立場だから全否定する必要もないのだが、軸は別なところから選んだほうがいいのかもしれない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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