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クラスの壁がないアルゼンチン共和国杯

  • 2004年11月01日(月) 20時01分
 アルゼンチン共和国杯といえば、前走条件クラスを走っていた馬がいきなり馬券に絡んでしまうG2である。

 過去10年の昇級戦馬成績は、[4-4-3-21]で単回収率85%・複回収率122%。

 前走条件クラスで3着以下だった馬も平気で出てくるレースだが、これはさすがに分が悪く、[0-1-1-12]で複回収率72%。反対に言えば前走条件戦連対馬はかなり通用しているということで、[4-3-2-9]となんと複勝率50%。回収率も単152%・複162%ある。

 他にハンデG2といえば日経新春杯や目黒記念があるが、それぞれの過去11年(今年の結果も含むため)について同様に「前走条件クラス連対馬の成績」を取ってみると、こうなる。

日経新春杯[3-2-4-14]単88%・複146%
目黒記念 [2-1-2-19]単109%・複76%

 それぞれ悪くない成績ではあるが、アルゼンチン共和国杯には及ばない。時期的な面から、秋の方が「中身も本物である上がり馬」の存在する度合いが高いということだろう。

 さて、そんなアルゼンチン共和国杯における「前走条件戦連対馬」だが、さらに2つほどポイントがある。

○準OPだけでなく、1000万条件からの2階級特進も可能。場合によっては500万下からいきなり、もある。

○前走が2300m以上のレースであるとさらに信頼性を増す

 今年の登録馬でいうと前走条件戦連対組はグラスポジション、シャーディーナイス、スウィフトカレント、テンジンムサシだが、前走が準オープン勝ちの2頭はいずれも2000m戦での勝利だった。その前にもっと長いところを使われているのでこの2頭でもよいが、前走距離にこだわるなら後の2頭という手もある。出否そのものが微妙だが、出てくれば買い目に入れたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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