その昔は人気馬が素直に来るG1として予想も簡単だったマイルCSだが、近年になってどんどん話が複雑になってきた。
アグネスデジタルやトウカイポイントのような2ケタ人気馬は勝つし、さらに3着はここ4年連続で2ケタ人気馬から出ている。
しかも、その荒れ方に法則性が無いのだ。前走距離をとっても、1200〜2000mの幅広いゾーンから人気薄好走馬が出ている(唯一1800m組は不振で、人気サイドの馬が2頭2着しただけ)。前走走っていたレースを見てもバラバラである。種牡馬にしても、10年・20頭の連対馬は14頭の種牡馬から出ており、極端な偏りもない。
荒れるのだが切り口が無い、という不思議なレースだが、灯台下暗しというか、単純なところにひとつヒントがあった。
前走重賞1・2着馬の成績が良いのである。
前走1着馬は[3-2-4-14]勝率13.0%、連対率21.7%。回収率は単57%・複93%。
前走2着馬は[2-1-2-15]勝率10.0%、連対率15.0%。回収率は単287%・複225%。
前走1着馬の回収率はいまひとつだが、勝率・連対率は前走1着→前走大敗組へと、ほぼ綺麗な単調減少になっている。
前走が1着・2着だった馬に加え、前々走好走→前走大敗→マイルCS好走というパターンも多い。全くノーヒントなわけではなく、最近いい着順を拾った馬が多いのだ。それでいて距離だなんだと勘ぐられ、人気落ちしている馬を狙うのがよいのだろう。
今回、前走重賞勝ちはアドマイヤマックス、ファインモーション、ラクティ。2着はダンスインザムード、デュランダル、マイネルソロモン。この中で人気順の低い馬をむしろ積極的に買い目に入れてみたい。