スマートフォン版へ

前走マイル戦のSS産駒を

  • 2004年11月29日(月) 19時16分
 昨年のこの原稿で「阪神JFは前走もマイル戦を使われていた馬が狙い目だが、今年(03年)はヤマニンアラバスタくらいしか候補がいないのでどうしたものか」というようなことを書いた(ちなみにヤマニンアラバスタは7着)。

 同じ赤松賞勝ち馬だが、今年のジェダイトはより購買意欲をそそられる。

 まず、同馬がサンデーサイレンス産駒である点。94年以降、11月・12月の阪神開催で芝1600mに出走した馬を見てみると、サンデーサイレンスは勝利度数でトップなだけでなく、産駒が10走以上している種牡馬に限定した場合、連対率(32.0%)でも首位に立っている。また、単勝回収率が137%・複勝回収率が103%とともにプラスになっている点も注目だ。

 高回収率の背景にはエアウイングス(97年阪神牝馬特別)、サイキョウサンデー(01年ファイナルS)といった一発大穴が寄与したことも事実だが、他に3〜6番人気帯の馬たちが寄与している。今回のジェダイトはちょうどそのあたりにハマりそうでもある。

 ちなみに、今回人気が予想されるラインクラフトの父、エンドスウィープの成績は、マル外・持込もあわせて[0-0-0-5]。その父フォーティナイナーだと[0-0-1-10]。ミスプロ系全体では連対率10.4%、回収率が単勝26%・複勝60%。距離延長+阪神替わりで取りこぼした昨年のスイープトウショウを考えると、強気になれる要素はない。

 最近は芝の重賞でミスプロ系を嫌う→なんだかんだで来られてしまう、というケースも増えたし、2歳戦でまして牝馬となればエンドスウィープでもなんとかなる可能性はある。しかし、もともと阪神JFというのはすんなり収まらないレースであり、人気馬から入る必要もないだろう。

 今回SS直仔は4頭いるが、重いシルシを打てそうなのはこの馬とショウナンパントル。ファンタジーS上位馬は抑えまでとし好配当を狙いたい。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング