フェアリーSにはいくつかの傾向がある。
まず、新馬を勝ちたての馬は馬券に絡まない。過去10年で[0-0-0-21]。1、2番人気に推された馬はいないが、3〜6番人気が各2頭ずついてこの成績だから、よほどのことだと言える。しかもこれは折り返しの新馬があった時代のものだから、一発勝負になった今年の「新馬組」はさらに厳しいこととなる。
前走で未勝利を勝ち上がった馬も[1-0-4-17]と成績は芳しくない。勝ったのはサーガノヴェルだが、この馬はダートの未勝利戦(これがデビュー戦だったので、新馬組も完全100%ダメということにはならなくなってしまうのだが)を1秒ちぎっていた。この着差というのは重要で、3着に入った4頭はいずれも前走を0.3秒以上の着差で勝っていた。完璧に力の差を見せつけて、それでやっと複穴の資格が手に入るというわけである。
3つめの傾向は、前走500万下・オープン特別・G3でそれぞれ連対率がほとんど変わらないということである。その一方、複勝回収率は70%・25%・18%と極端なことになっている。500万下組も単勝回収率は7%(70%の間違いではない)という凄いことになっているのだが、2、3着候補はここから探したほうがよい。
最後に最も重要な傾向だが、阪神JF組がとにかく強い。過去10年の成績は[4-5-2-10]で回収率は単111%・複157%である。中1週になってから連対率ベースではトーンダウンしたが、ホワイトカーニバル(6番人気1着)のような穴馬も出ている。
この阪神JF組、理想は6〜9着あたりに負けてきた馬なのだが、今年は2ケタ着順ばかり5頭が登録してきてしまった。ここは一応最先着馬を取るということでカシマフラワーが最有力か。2歳にして9戦目。さすがにお釣りは残っていないだろうが、こんなローテでも通用してしまうのがフェアリーSだ。