有馬記念といえば「3歳馬が古馬に通用するか」ということがテーマになるレースだが、実際には通用するどころの騒ぎではなく、平成以降は3歳馬が最も高い勝率、連対率を誇っている。
年齢別勝率・連対率(89年以降)
勝率 連対率 単回収率 複回収率
3歳 10.9% 20.0% 86% 74%
4歳 4.3% 14.5% 10% 75%
5歳 8.9% 12.5% 148% 107%
6歳 3.7% 7.4% 510% 146%
7歳 0.0% 0.0% 0% 85%
昨年は3歳馬が2、3着。一昨年と2年前は1着。00年は馬券に絡まなかったが5、6番人気の2頭のみの出走。97〜99年も1頭は馬券に絡んでおり、今年のような大量出走の年は最低1頭は3連単に入ってくる。
唯一問題があるとすれば、菊花賞→JC→有馬記念というローテをこなしたのがシルクジャスティスくらいということだが、今は菊花賞→JCが以前より楽になっており、昨年のザッツザプレンティも敗因はデキよりペースに求めるべきだろう。
なんだかデルタブルースやコスモバルクを庇っているようだが、それもそのはず、有馬記念では「そこそこ人気になる3歳馬」しか来ないのだ。
平成以降、3歳で1番人気になった馬は単回収率24%・複回収率78%と平凡だが、2〜6番人気は揃って複勝回収率が100%を超えている。さらにこれが7番人気となると、23戦して[0-0-0-23]。3歳馬についてはプチサプライズはあるが、ビッグサプライズは無いのだ(ちなみに前掲の表が示すように、ビッグサプライズは5歳と6歳から出ている)。
今回、デルタブルースとコスモバルクはまさに2〜6番人気にはまりそうなところ。前者はボニヤ騎手が2〜3着の多いタイプ、後者は内枠を引いてスムースな競馬をすれば1着もあるタイプと、「フォーメーションでの置きどころ」も分かりやすい。今年の有馬記念はこの2頭をどう活用するかが鍵となるだろう。