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注目は本格化途上の2000m好走馬

  • 2005年01月11日(火) 10時05分
 明け3歳の重賞では、早熟傾向で既に賞金も得ている馬と、やっとエンジンがかかってきてこれからという馬の、どちらをとるかが重要なテーマとなる。

 多くの場合は既にオープンで活躍している馬が優勢となりシンザン記念などはその典型なのだが、京成杯は1勝馬にも十分チャンスがあるレースとなっている。

 まだ2000m化されて5回しか行われていないのでサンプル不足ではあるが、10頭の連対馬のうち半数の5頭が前走条件戦組から、同じく5頭の3着馬のうち4頭までが前走条件戦組から出ていることを考えると、とるべき戦略は明らかだ。1勝馬か前走500万下を勝ったばかりの馬から「実は重賞級」という素材を見つけ出すことである。

 その際、最も重要なのは距離実績だ。これは前走オープン組にも共通することなのだが、2000mで勝っている馬にはとにかく注目する必要がある。

 1勝馬の立場で京成杯に挑戦し連対した馬にはボーンキング、チョウカイリョウガ、スズカドリームなどがいるが、いま名前を挙げた3頭はいずれも2000mの新馬・未勝利を勝ってきた馬である。また、00年の勝ち馬マイネルビンテージはエリカ賞の2着馬。2000m実績の重要性がお分かりいただけるだろう。

 今年の登録馬でいうとニューヨークカフェあたりは、SS産駒ということもあって過去の成功例と共通項が多い。

 ただ、2000m重視といっても気をつけなくてはならないことがひとつある。ホープフルS組の不振だ。同じコースで行われるレースなのに、これまで前走ホープフルS組は[0-1-0-10]。昨年マイネルマクロスが初連対を果たしたし今後は好走例も出てくるだろうが、強気になれるものではない。

 ホープフルSの上位組となると人気もそれなりについてきてしまうはずだし、それよりは新馬未勝利の2000m組の方が魅力が大きい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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