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前走着順を重視

  • 2005年01月24日(月) 17時18分
 東京新聞杯は、格より勢いが重視される重賞である。過去10年を見ても、クラスを問わず前走1、2着馬を買っていれば単複ともに回収率がプラスになっていたというほどだ。

 ならばハットトリック…となるのが普通だが、ここでひとつだけ問題がある。京都金杯→東京新聞杯というのは地獄のローテなのである。

 京都金杯がマイル戦になって以降、京都金杯→直行で東京新聞杯というローテをとった馬は13頭いるのだが、その成績は連対馬なしの[0-0-1-12]。しかも、単に連対馬を出していないだけでなく内容がかなり悪い。

00年ロサード(2番人気8着)
02年ゴッドオブチャンス(1番人気8着)、ダービーレグノ(2番人気3着)
03年グラスワールド(2番人気5着)
04年サイドワインダー(1番人気4着)、シベリアンホーク(2番人気6着)

 実に6頭もの1〜2番人気を出しながら連対ゼロなのである。京都金杯を勝ってここへ臨んだ馬はいないのでハットトリックは例外と考える手もあるが、不吉は不吉だろう。

 京都金杯組だけでなく、もうひとつ厳しい目を向けたいのが左回り実績の無い馬。東京新聞杯を人気薄で好走した馬は左回りの重賞・OP好走歴のある馬がほとんどで、それだけ東京実績・左回り実績が重要ということになる。

 人気薄ではないが、これで気になるのがミッドタウンだ。ニューイヤーS勝ちは歓迎すべきことなのだが、昨年の東京新聞杯といい、あるいは一昨年の京王杯SC・富士Sといい、どうも左回りではいいところがない(新潟でも人気を上回る競馬ができないでいる)。こういうタイプも中心には据えづらい。

 こうやって選り分けていくと、買いやすいのはアサクサデンエンあたりか。もし使ってくるようならマヤノシャドーあたりも面白い。ともに重賞実績には欠けるが、そういう馬でも勝ち負け可能なのが東京新聞杯である。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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