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万葉S組の扱いがポイント

  • 2005年02月07日(月) 17時12分
 昨年はイングランディーレが天皇賞・春を優勝したが、長距離界というのは基本的に関西馬が優勢である。ダイヤモンドSの過去10年を振り返っても、関東馬・関西馬の成績は以下の通り。

関東馬[1-3-3-54] 単回収率36% 複回収率37%
関西馬[9-7-7-44] 単回収率99% 複回収率145%

 中山で行われた03年こそ関東馬のワンツーに終わったものの、勝率・連対率・単複回収率、あらゆる指標において関西馬の方が主役であることは間違いない。今回は登録段階で関東馬10頭に関西馬7頭という構成だが、関東馬同士の組み合わせを取らないためにも、関西馬を中心に据えるのがよいのではないだろうか。

 では、関西馬にとって良い臨戦過程というのはどのようなものなのか。先述の関西馬成績[9-7-7-44]を前走別に分けてみると、当然ながら万葉S組がメインになる。その着度数は[5-2-3-13]だ。ところが、この「万葉S組の関西馬」を、万葉Sでの着順別に分けると興味深い結果が出る。

万葉S着順→ダイヤモンドS
1着馬→[3-1-2-1]
2着馬→[0-0-0-4]
3着馬→[0-0-1-2]
4着馬→[0-0-0-2]
5着馬→[0-0-0-2]
6〜9着馬→[2-1-0-2]
10着以下→該当例なし

 ダイヤモンドSで連対を果たしたのは前走勝ち馬か前走掲示板を外した馬の両極端だけ。2〜5着馬からはトシザブイ(02年)の3着があるだけだ。

 今年はアイポッパーが不出走なのでチャクラを「最先着馬」としてアリの扱いにすることはできるが、ファストタテヤマともども例年なら無いパターンではある。反面、6着だったアンフィトリオンが実は狙い目とも思われる。穴党ならこの馬から入ってもいいのではないだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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